Addiction to you (ページ10)

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『あぁっ、ごめんなさい。嫌なら全然話さなくていいから…』

LW「逃げたんだ。」

『えっ？』

いきなりだった。
それにしても逃げたって…

LW「タイから来て言葉も通じない僕にヒョンたちはすごく
　優しくしてくれた。練習もしんどかったしコミュニケー
　ションとるのも大変だったけど、すごい楽しかった。
　でも、一瞬考えちゃったんだ。僕はこの人たちのチーム
　に必要な存在なのかなって。一回そう考えたらそれしか
　考えられなくて…。どうしようもなく怖くなっちゃって…
　それでヒョンたちの顔も見ずに逃げたんだ。」

弱々しい小さな声でそう言ったウォンロンくん。

そんなことない。テレビで見る彼はダンスだって歌だって最年少とは思えないくらい上手だった。

でも彼は彼なりのストレスを感じていたのだろう。

同郷の仲間もいない、同い年もいない環境で生活することがどれだけ大変か…

PLEDISを辞める時だってお兄さん達に申し訳ない気持ちでいっぱいのはずだ。

それでもタイに帰らずWEARSに来たのは「アイドルになる」っていう覚悟があるから。

『じゃあ、私と一緒にデビューしようよ。そしたら私が君の
　存在を証明するよ。』

LW「えっ？」

『私は君の歌もダンスも好き。ウォンロンくんはデビューし
　たらグループに欠かせない存在になると思う。ウォンロン
　くんは凄いんだよって、あなたの存在をみんなに自慢させ
　てほしい。それで自信を持ってお兄さん達に会いに行こう
　よ!!』

自分でも何を言っているのか分からなかった。でも彼は輝くべきだと思う。その存在を世の中に自慢したいんだ。

LW「…ありがとう、君が言ったら本当になる気がするや。」

『これからよろしくね、ウォンロナ』

LW「こちらこそ、A」