Addiction to you (ページ34)

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JUNside

『えっと…ジュン先輩、お疲れ様です……』

「あ、うん…そっちもお疲れ様」

ヤバい、これは夢だ

トイレの帰りにこんなに幸運に出会うなんて。

僕の目の前にいるのは、いつもとは違うAさん。

ADDICTALのDollでパフォーマンスするときの中性的な感じとは全然違った。

ネイビーがベースのイブニングドレスには繊細なレースがあしらわれてて凛としつつ儚げな印象だ。

普段は肌見せなんかしないのにデコルテを大胆に出して、スカートに大きなスリットが入ってるから動く度に綺麗な脚が見える。

毛先だけ緩く巻かれた髪と普段よりもやさしい感じのアイメイク。目元はラメでキラッとしてるし、少し濃いリップが白い肌に似合ってる。

すっごい綺麗。

見てるだけで体が熱っぽくなる。

これじゃ、まるで僕が変態みたいだ。

「えっと、この後のステージの衣装？」

『はい、』

なんだか、浮かない顔だなぁ…

「緊張してる？」

『緊張というより、怖いんです』

「えっ？」

『その…この曲って女性らしさを出さないといけないじゃな
　いですか…』

『いつも中性的な感じだから"女性"としての私を受け入れて
　もらえるかなって……』