Addiction to you (ページ30)

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"まだ10歳なのに……"

"可哀想ね"

あぁ、またこの夢だ…

今までたくさん見てきたから分かる

父さんが死んだときの夢。

仕方ないじゃん、事故だったんだから…

それとも何？とりあえず同情してんの？

もう父さんは戻ってこないって分かってるのに、どうしてこの夢ばっかり見てしまうんだろう。

それにこの夢はそれよりもっと残酷なところがある

「A、ごめんね、ごめんね…」

この声、

きっと母さんの声

「娘の成長を見届けずに逝くなんてひどい母親よね、本当に
　本当にごめんなさい……。」

謝らないでよ、母さんは悪くない。

母さんは私を産んで体調を崩しやすくなった。

私を産まなかったら元気でいられたのに。

「でもこれだけは覚えててほしいの、私はずっと貴方を愛し
　てるってこと」

"愛してる"

この言葉がだいっきらいだ。

ここにいないくせに、置いていったくせに、そんなこと言わないでよ。

Wayからもらう「愛してる」はあんなに嬉しいのに、

本当に愛してほしい人からの「愛してる」はこんなにも苦しいんだ。

あの曲を書いた自分が本当にアホに思える。

「永遠の愛」なんて存在するわけないんだから。