I’m into you (ページ2)

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距離
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「あさ、ひ、、、？」

人間って不思議だ。

こうして会いたい人が目の前にふと現れてしまったら

どうしたらいいか分からなくなってしまうのだから。

『Aに会いたかってん。ずっと。』

そんな顔しないでよと苦しそうな笑みで私の頬を撫でた。

「私も、ずっと会いたくてっ、

遠距離なんてどってことないと思ってたけど苦しくてっ、」

『ええよ分かっとる。これ以上は話さんくてええ。』

数年経って会った彼は何倍も大人で。素敵な男性になっていた。

あれから今までの事をお互いに話した。

朝光は韓国で音楽関係の仕事をして勉強してたこと。

そしてこの度日本に転勤になったこと。

私は夢であったメイク関係の仕事を始めたこと。

そしてこの数年間しんどかったことを。

『本当に近くにいてやれんくてごめんな。』

そう言って頭を撫でてくれる朝光。

こうして触れてもらえることがこんなにも嬉しかったなんて。

『今まで我慢させて、苦しい思いさせてごめん。

俺もずっと会いたかったんやから日本転勤決まった時

ほんま飛んで喜んだんやからな？』

「ほんと？」

『当たり前やろ。

だからこれからはAの傍にずっとおりたい。

数年間でしてやれんかったこと全部やってやりたい。』

正直私だけ好きなのかなとか、飽きられたと思っていたから

朝光も同じ気持ちでいてくれたと知っただけで

感極まって涙が溢れる。

それだけで十分なのに貴方はそれ以上をくれるんだ。

『…せやからA、結婚してくれへん？』

「えっ…」

目の前には銀色に輝く指輪とバラの花束。

『俺、Aじゃないとあかんねん。』

驚きと喜びで何も話せなくて何度も頷くしかできなかった。

そんな私を見てホッとしたのか肩を撫で下ろし、

指輪をそっと私の薬指に付けると微笑んだ。

『愛してんで。A』

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