さのさんの彼女さん。

. ページ11

.
side玲於









｢無理して乗らせてたね。ごめんね。｣









玲於｢んなわけねえよ…。でも、ちょっと休憩、、｣









気持ち悪さが込み上げてくる。





はあ…頭が痛え。









｢ほんとごめんね。一旦やめにしよう…！あ、そうだ。私、アイスクリーム売ってるとこ、さっき見つけたんだ！買ってくるね！｣









玲於｢…はあ、｣









やべえ、クラクラする…









返事も出来ないまま、



Aがアイスクリームを買いに行ってしまった。









ひとりにしちまった。







大丈夫かな…





変な男に目つけらんねえかな…









.









｢ｸﾞｽｯ ｸﾞｽｯ｣









鼻をすする音がして、頭を抱えながら隣を見る。









玲於｢ん…？｣









隣には、迷子らしき女の子が座っていた。









ひとりなのか…？









ぽろぽろと涙を流しながらそれを拭っている。









玲於｢大丈夫…？｣









ゆっくりと声をかけると、






女の子は俺の顔を見てから、また泣き出してしまった。









玲於｢…ああ、ごめんね。｣









その子に近づいて背中を撫でる。






体はだいぶ冷えていた。



結構前から親と離れてんのかな…









玲於｢お父さんとお母さんは？一緒じゃないの？｣









女の子｢…いなくなっちゃった、｣









玲於｢そうか、寂しかったな。大丈夫大丈夫。｣









玲於｢お兄ちゃんが一緒に探してあげるから。一緒においで。｣









椅子から立ち上がって、



女の子の前まで行って片手を差し出す。









女の子は少し間をあけてから、俺の手を取った。









.

.→←いつでも一緒に

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す