LINEー1 ページ2
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いつも通り静かな楽屋
【みんなで食べてね】
そうかいてあるメモをみて箱にはいった七つのプリンから一つ取り出す
パコッというプラスチックのふたをはずす音が響いて違和感がした
きっとそれは前までの俺たちには
それくらい静かな楽屋がなかったから
いまではほら、スプーンが容器にあたる音さえ室内に響く
晃一はシャワー
海は雑誌を読んでいる
稜雅はブログを更新
拓弥は着替えていて
祐基は音楽きいているし
太陽はうたた寝している
そして俺は、楽屋の隅でプリンを食べてる
「ねえ佑亮、なんでそんなとこにいんの?」
祐基が音楽プレーヤーをかまいながらチラッとこちらをむいて言った
「あ、ごめん……移動する」
鏡の前に移動して、メイクをおとすことにした
たぶん祐基は「監視するな」と言いたいんだ
もっといえば「ずるい」
祐基が呟いたとき
みんなチラッとこっちを見た
俺には睨まれたようにも見えた
かわってしまった
いつ「来る」かもしれない恐怖に怯えることで
みんな……
「LINE♩」
全員の動きが止まった
より静かになる楽屋
聞こえるとしたらそれは
ものすごい早さで鼓動をうつ心臓の音
「誰や!」
晃一がタオルをまいた姿で、
凄い形相で怒鳴りに近い声をあげた
「……ん、あっごめ、俺や」
太陽が目をまん丸にして起きた
胸をなで下ろす
よかった、違かった
それにアレは全員一斉にくるはず
そうそれは
「LINE♩」
「ブーッブーッブーッ」
「♪〜」
携帯の大合唱のように
皆、常に肌身離さずもっている携帯を取り出しLINEをひらく
おそるおそるひらくと
【ダンスヲ間違エタノハ誰?】
文字を打つポタポタというまぬけな音が響く
誰も目をあわさない
一番焦っているのは
鏡越しにみえる、太陽
背中が震えて見える
「……そういや今日自分パートだから踊らなかったみたいだけど、コーイチフリ忘れてたよな?」
「なっ、ちゃうやん……!
そうか、拓弥は俺を密告したんや?」
「……そんなこと言ってない」
「……やめようぜそういうの」
互いを責め合う
そんなこと当たり前
「超特急」はもう、光をなくしてしまった
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ゆーも(プロフ) - ぷらむねさん» ですよね、私も犯人の真相がわかったときやっちまった。と心の底から思いました。いや、もうこの際右京さん枠を狙わせていただきます。そして最後に一言、真面目に返事するのやめてwww (2017年2月17日 22時) (レス) id: 23033b5d5a (このIDを非表示/違反報告)
ぷらむね(プロフ) - ゆーもさん» ありがとうございます。まさか当てられるとは思わず焦りました。次の相棒で右京さんの相棒役に推薦したいほどです。 (2017年2月17日 22時) (レス) id: f05577cece (このIDを非表示/違反報告)
ぷらむね(プロフ) - m0710mさん» ありがとうございます!人間の怖さと優しさと、表現は難しかったですが書いていて楽しかったです。サスペンス、いつになるかわかりませんがその時は是非ご覧になって下さい(^O^) (2017年2月17日 22時) (レス) id: f05577cece (このIDを非表示/違反報告)
ゆーも(プロフ) - お疲れ様でした!読んでてワクワクしました!そして私犯人序盤で当てました私って神様なのかな(やめなさい) 突然キャラ変えすぎたwwwwwww (2017年2月17日 20時) (レス) id: 23033b5d5a (このIDを非表示/違反報告)
m0710m(プロフ) - 完結お疲れ様でした! 毎回毎回どうなるのかハラハラしました。でも次の更新が楽しみで仕方なかったです。また機会あればサスペンス楽しみに待っています:) (2017年2月17日 20時) (レス) id: acb032bf84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:plum ne | 作成日時:2017年1月22日 0時