22 ページ22
.
「Aどうしたの!とりあえず保健室って言っておいたけど……」
「あっうん、えっと、ありがとね、あのー」
「なんか変だよ!」
「実はさ……」
「文化祭のクラスリーダーになったっていうのに動じないだなんて!」
「…………えっ、えーーーー!???!」
気がつくと教室、黒板にはクラスリーダーとかかれた下に私の名前。
驚くことにあのまま移動教室だった授業をすっぽかして、いつのまにか教室に戻り、ぼけっとしている間にクラスリーダーに就任していたのだ。
「わた、わたし!??」
「大丈夫、クラスの模擬店はたこ焼きになったから!」
我がクラスイケメンコンテスト出場、福田佑亮がピースしながら言った。何が大丈夫なんだ。
「放課後にクラスリーダーの集まりあるからよろしくね」
生徒会に属する友は私にピースをしながら言った。
こうなった以上、仕方ない。
「……がんばります」
所詮、自分がならなければ誰でもいい、そんなもんだ。
力無い拍手を受けて、放課後。
指定された教室に向かった。
各クラス模擬店の候補を報告し合い、かぶったところは話し合ってきめるとのこと。
「1-A ゲームセンターです」
匠海のクラスは……なるほどでしかない。
「1-B やきそばです」
松尾君のクラスはやきそばか〜
「1-C ……」
次々と各クラスの候補が発表されて、かぶってるところは挙手して話し合っている。
「2-A たこ焼きです」
お願いだからかぶらないでくれ、と少し小さめに発表すれば「あっ、かぶってますぅ〜」とかぶせ気味の軽いノリに希望をうちやぶられた。
しかもこの声は。
「それでは2-Aと3-Bは話し合って下さい」
文化祭の偉い係の人に言われても、私は固まったまま。
3-Bクラスリーダーが私の前まできてへらっと笑った。
「Aがクラスリーダーって、珍しいな」
「こーちゃん……」
「しかも俺らかぶるって、めっちゃ気合うやん」
そんな風に意味深なことを、言わないでよ。
「でも俺のクラス、たこ焼き駄目ならお好み焼きでもええってなってたし。Aのクラスに譲るわ」
「まって、そんな、悪いよ……!」
「三年は模擬店どころじゃないねんて、」
な?と不意に頭をぽんっとされて、
懐かしい気持ちも、不意をついてきた。
.
1055人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yumi(プロフ) - 腹黒タカシくん良すぎます!!更新待ってます! (4月30日 23時) (レス) id: 28b0b9cda3 (このIDを非表示/違反報告)
5 - 続きが気になります!! (2020年4月24日 1時) (レス) id: e2f7b4b683 (このIDを非表示/違反報告)
あ - もう更新はなさらないのでしょうか?( ; ; ) (2020年2月5日 4時) (レス) id: 69e88fbea1 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 続きが楽しみです!更新楽しみにしてます〜(^ ^) (2019年1月16日 19時) (レス) id: 7620beece4 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - すごく面白かったので更新楽しみにしてます! (2018年12月24日 12時) (レス) id: 1ea4876c06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:plum ne | 作成日時:2016年11月3日 23時