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「松尾君が、いない」
「松尾なら先生の荷物持つの手伝って職員室まで行きましたよ」
松尾君が松尾君だ……
荷物持ちくらいならすぐ帰って来るだろうと待つがしばらくしても来ない。
職員室まで行ってみると、「松尾なら教頭先生と盆栽見に行ったけど」
いやいや何してんの松尾君……
盆栽倶楽部にて教頭先生と松尾君を見つけて事情を話すと教頭先生は残念そうに去って行った。
教頭先生にまで媚び売るとか松尾太陽、おそるべし。
「俺がイケメンコンテスト出るなんて恐れ多いです」
「いやいや大本命だよ！写真、撮らせてもらうね！」
控えめな発言に、私がいても動じない姿。
さすが。肝が座っている……
うう、松尾スマイルが眩しい……
「はい、撮れました。ありがとう！」
「いえいえ、お忙しいですね？何かできることあったら言うてください」
尚も松尾スマイルがキラキラ眩しい。
でも私は騙されないし。
キラキラ眩しい松尾君と目がハートになっている友人を交互に見てはぁと溜息を吐いた。
ぽーっと浮かれて私を置いていく友人を追いかけようとするとがっしり肩を掴まれる。
「どういうつもり？」
スイッチを押したかのように、低い声で、馬鹿にしたような笑み。
そう、私が知っている松尾君だ。
「私も知らないうちにこうなってたってゆうか〜〜」
「……」
とぼけてみせても効き目はないので逆ギレにうつります。
「それにしてもスイッチの切り替えお上手ですね、さっすがあ」
「ああ、」
「私には優しい言葉もキラキラ笑顔もないものね〜〜」
「あっもしかしてヤキモチ？」
「えっヤキモチ？」
まってなにこのデジャブ。
ヤキモチ……ヤキモチじゃ、
いや、このどす黒くドロドロしたものって、まさか……
「違う！絶対違うから！」
「そうですか、あー怖い怖い。さっきも北村に蹴り入れてたし」
ドキッ、とした。時が止まる。
なんで、なんで知って……
あ、ここ。一年教室前が見える……
「それは、北村君のお尻に蜂が止まっていたのです」
恐ろしいほど違和感でしかない口調と嘘。
「俺も蹴られないうちに立ち去ろっと」
べ、と舌を出し悪戯に笑う松尾君に何も言い返せずに見送った。
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yumi(プロフ) - 腹黒タカシくん良すぎます！！更新待ってます！ (4月30日 23時) (
レス) id: 28b0b9cda3 (このIDを非表示/違反報告)
5 - 続きが気になります！！ (2020年4月24日 1時) (レス) id: e2f7b4b683 (このIDを非表示/違反報告)
あ - もう更新はなさらないのでしょうか？（ ; ; ） (2020年2月5日 4時) (レス) id: 69e88fbea1 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 続きが楽しみです！更新楽しみにしてます〜(^ ^) (2019年1月16日 19時) (レス) id: 7620beece4 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - すごく面白かったので更新楽しみにしてます！ (2018年12月24日 12時) (レス) id: 1ea4876c06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：plum ne
| 作成日時：2016年11月3日 23時
