留学から帰って早々人質になりました。 (ページ41)

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教室の様子を見ながら嬉しそうな顔をする柊。

さくら｢なんか･･･嬉しそうですね｣

柊｢そりゃそうだよ｣

｢でも、あの感じだと西崎が投稿しかねないぞ｣

柊｢そうだなぁ･･･お？｣

堀部が西崎にタックルし、動画のアップは阻止された。あんな小柄でも結構力はあるな(笑)

そして堀部は西崎に柊の言っていたグッ、クルッ、パッを彼に伝えた。

堀部『グッと踏みとどまってクルッと頭を一周させる。私も･･･私もそう。見て見ぬふりをしたあの時を凄く悔やんでる。でも、景山さんのときと今回は違う！だから･･･もっと･･･もっとちゃんと！考えよ！』

それをモニター越しで見ていた柊の目には涙が。

｢柊･･･｣

柊｢届いてたんだなぁ･･･。1人1人が目の前にある問題とどう向き合うべきか。想像力を働かせて、色んな可能性を考える。自分だったらどうするか、相手が自分だったらどうすべきかを考えて･･･それぞれの想いをぶつけ合う。俺の伝えたかったことがちゃんと届いてんだな･･･｣

その様子を見たさくらはポケットからハンカチを柊に差し出す。そして、そのハンカチも先生の想いが伝わったから使えるようになったと言った。俺は無意識に茅野ちゃんの頭を優しく撫でた。

さくら｢ちょ、成海くん！｣

｢生意気な奴め｣

さくら｢えっ!?｣

柊｢ありがとう･･･。五十嵐｣

｢？｣

柊は机の引き出しから長方形の封筒を取り出した。そしてそれを俺に渡した、これって･･･。

柊｢景山がお前に渡して欲しいって言われてたものだ。確かに渡したぞ｣

｢ありが･･･｣

突然の警報音が準備室に鳴り響いた。モニターに目をやると1人の男が学校に入ってきていた。そして、柊は席を立ちその男の所へ向かった。

さくら｢行っちゃった･･･｣

｢･･･な、大丈夫かな｣

さくら｢その封筒の中･･･｣

｢DVDと手紙が入ってた｣

中に入ってた手紙を読もうとした瞬間、準備室のドアが開いた。そして、みんなが準備室に入ってくる。