3月8日 ページ37
柊「はい、起立。俺の授業を始める。礼・・・着席」
石倉「なぁ!ブッキー、俺達ここに残る理由もう無くね?」
香帆「澪奈のフェイク動画を依頼した武智が捕まったんだから・・・もうやることないよね」
「確かにそうだな・・・。それともなにか、まだ、やる事あるのか?」
すると柊は身代金や犯人を捕まえることが目的ではないと話した。どういうことだ?
柊「景山が亡くなった原因は、武智大和がベルムズに依頼したフェイク動画だった。が、それが全てじゃない。寧ろここからが本番だと言っていい」
「武智の他にもいるって言うのか?」
柊「・・・その答えは明日になれば分かるだろう。だから、お前達にはもう少し付き合ってもらう」
そして、柊は今日の課題を発表した。今日の課題・・・自習。この時間好きなことをやってもいいと言った。
柊「時間を有意義に使ってもらうようにあるプレゼントを用意した」
柊は教室の外に出て大きな袋を両手に持って入ってくる。もしかして・・・
柊「これからみんなの鞄と携帯を返す。家族や友人に連絡するのもいいし、SNSに投稿したいやつはすればいい。ただし、俺に協力してることは伏せてくれ」
「それは俺達のためにか?」
柊「あぁ、そうだ。この事件が終わればみんなは普通の生活に戻る。もし、共犯だと思われたらその生活に支障きたすからな。それだけは絶対に避けたい。その為にも・・・グッ、クルッ、パッだ」
その言葉にみんなの頭にハテナが浮かぶ。もちろん俺もそれがなんの事かは分からなかった。
柊「大事な決断をする時は・・・グッと踏みとどまってクルッと頭を一周させればパッと正しい答えが浮かぶ」
瀬尾「なんだよそれ、意味わかんねぇよ。な?」
瀬尾が茅野ちゃんの方を向くと彼女は先程の先生の動作を真似していた。ったく、何してるんだか(笑) 俺はその光景を見て思わず笑みが零れた。
諏訪「なに急に笑ってんの・・・気持ち悪い」
「酷いよ諏訪。それより見たか?茅野ちゃん、先生の真似しててよ、可笑しくてつい」
諏訪「あんた・・・さくらのことどう思ってんの?」
「茅野ちゃん?騙されやすい、すぐ転ぶ、きょとんとしてる、危ない・・・ほっとけないやつだよな」
諏訪「・・・じゃあ、恋愛に関しては?」
諏訪が急に茅野ちゃんを恋愛としてどう見ているのかと聞いてきた。俺は茅野ちゃんの方をじっと見た。どうしても澪奈と重ねてしまう自分がいる。
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作者名:黒猫 | 作成日時:2019年3月15日 18時