離れたくない ページ31
｢･･･ほらな、やっぱり伊藤くんには勝てなかっただろ｣
伊藤｢気が済んだか。言っとくけどな、千葉のツッパリは悪いやつばっかじゃねぇぞ｣
そう言うとその場を去る伊藤くんと三橋。私はユタカに呟いた。
｢･･･スッキリしたか?タイマンやれて｣
ユタカ｢あぁ･･･なんか馬鹿みてぇだなぁ。でもスッキリしたぜ｣
｢そうか･･･あの時、いきなり蹴り飛ばしてすまなかった｣
伊藤くん｢湊音ちゃん！早くしないと置いてくよ！｣
｢あ、あぁ。すまない。じゃ･･･｣
そう言い残しその場を去ろうとするとユタカは｢伊藤ってやつがお前の彼氏か･･･いい彼氏持ったな｣と呟いた。
｢･･･自慢の彼氏だ(微笑｣
三橋｢湊音〜、早くしねぇと伊藤くんがマジ切れすんぞ｣
伊藤｢は!?マジ切れしねぇよ!!｣
｢伊藤くんマジ切れするのか･･･。こっわ(笑｣
伊藤｢湊音ちゃんまで･･･｣
｢ｸﾊﾊﾊｯ。さ、帰ろ帰ろ｣
3人で帰って行き、途中三橋と分かれ伊藤くんと2人になった。
伊藤｢湊音ちゃん･･･手繋ごっか｣
｢あぁ、いいぞ？｣
私は伊藤くんの手を繋いだ。ホッとする。今日は特に。いつもどんな時でも伊藤くんの傍を離れないのに今日はなんか伊藤くんと一緒にいた時間が短く感じる。
そんなことを思いながら帰っているとあっという間に家に着いてしまった。
伊藤｢湊音ちゃ｢伊藤くん｣ん?｣
｢今日･･･泊まっていかないか？｣
伊藤｢!?｣
何言ってんだ自分。でも、今日は伊藤くんと離れたくない。自分はこんなにも伊藤くんに依存してたのか･･･。
伊藤｢で、でも家の人が･･･｣
｢両親はハワイに旅行。兄ちゃんは仕事でいつ帰れるか分からない。それに･･･｣
今日こんなことがあってから1人で家に居るのが怖い。もし、紅野達が家を突き止めたら?そう考えると恐怖だ。ってか、前までそんなこと無かったのに･･･。
伊藤｢･･･分かった(微笑｣
伊藤くんは後でそっちに行くと告げ自分家に入っていった。まさかOKしてくれるとは思わなかった･･･。
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作者名：黒猫 | 作成日時：2018年12月24日 15時
