初恋【赤】

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「 俺らほんまに何するにしても三人やったよな 」


「 ほんとだよね、よくこんな煩い男二人とやっていけたなって思うで 」


「 煩いのはしげだけやろ？ 」


「 いや、望もなかなかやからね 」





目の前で爆睡しているだいちゃんをさしおいて、望と私は思い出話。



自然と関西弁が戻っていた。





「 でもさあ、よく考えてみ？

Aとしげをくっつけさせようと頑張った俺の立場よ 」


「 ああ〜、、それは、もう、すいませんとしか言えません 笑 」





中学校の頃の私のだいちゃんへ対する想いは、


望にはバレバレだったみたいで。



最初は否定してたんだけど、最終的には折れて認めた。笑




それからは嬉しいことも悲しいことも全部、話を聞いてくれた望。





「 だいちゃんがお見合いするって聞いた時は、わんわん泣いたなあ 」


「 ほんまやで、お陰で俺んTシャツ鼻水でびっちゃびちゃ 笑 」


「 鼻水ちゃうし！！涙やし！！ 」





しょうもない言い争いを繰り広げる中、


だいちゃんが“んん〜”とか言いながら顔の向きを変える。




いつもどちらかの家で遊ぶと必ず漫画読みながら寝落ちしてたっけ、この人。





「 好きだったなあ、ほんとに 」





なんとなく勢いで呟いてみる。





「 好きだった、やなくて今も好き、やろ？ 」





ああ、やっぱりこの人には一生嘘つけない。



何を言ってもお見通しなんだろうなあ。





「 あはは、バレてた？ 」


「 あったり前やろ 」





と笑う望はなんだかいつもより格好良く見えた。





「 まあ？俺くらいになると？なんでも分かっちゃうんでえ？ 」





いや、やっぱり気のせいかもしれない。





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