48 ページ48
スイカの石像が見当たらない。
瞬間記憶で石化光線の直前の皆の立ち位置をAは思い出し、龍水の隣にデッキブラシを持ったスイカの姿がない事に気づき、どうにかして逃げ切ったのだろうと話す。
「千空さんに電話でこの事を伝え！？」
背後から銀狼は人の気配を感じ咄嗟にAに樽を被せて自分も近くにあったタルを被り身を隠す。
「！？」
ゾロゾロと物騒なものを片手に船へと入ってくる島の住人に二人は冷や汗を流す。
戦闘力の低い自分達では到底太刀打ちできない。
今自分にできることは…とAは必死に考える。
相手の身なりや武器でどれぐらい文明が発達してるのか、どれぐらいの知識があるかタルの隙間から観察する。
石神村民同様底が高いサンダル、武器のレベルも鈍器に近いような石器が主。
百物語には厚底靴はヘビや虫から身を守るためと話があった。
武器として使っている刃物も貝殻や黒曜石が多いそれも多分百物語語りに語られた知恵だろう。
既に布製と思われる衣服や、アワビやサザエの光沢部分を切り出した装飾品などを身につけている。
その辺りは石神村とは別方面に発展している…
「いいねぇ、この船〜これは妖術？」
「分かりません」
電球を武器で突き科学の類は�猴貼儉瓩噺討鵑任い襪海箸�らやはり文明はあまり発達してないことが分かる。
周りの対応からしてあの1番背の高いイバラと言われる男がリーダー格に違いない。
思ってた以上に住民がいる…
やはり自分達が唯一勝てるのは科学力のみ。
船の見張り台に(人1)が止まっている事にAが気付いて通常の人間には聞こえない笛で自分の存在を知らせタルの中にいる事に気づかせる。
「！？」
羽を使ったモールス信号でスイカが温室にいる事を(人1)に伝えられる。
やっぱり無事だったのかとAは一瞬安心するが、もし敵にスイカが見つかれば危ないと焦る。
「っ……」
全く隙がない敵…下手に動けば自分も銀狼もスイカも危険に晒してしまう。
いつか隙が出てくるはず。
夜になればこちらの方が有利だとAは自分と(人1)が得意とする闇夜での勝負にかける事にする。
銀狼がモールス信号を知っていれば床をわずかに叩いて相手に気づかれずに作戦を立てられるが…モールス信号どころか…ひらがなも覚えていない銀狼と声以外の会話は難しい。
「ｸﾁｬｸﾁｬ」
「？」
隣から咀嚼音が聞こえ、銀狼がこんな状況で食べてる事に気づいて驚く。
度胸があるのかないのかと呆れる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クリーム(プロフ) - 月依さん» ふぁぁ｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡コメント嬉しいですありがとうございます (12月20日 18時) (
レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
月依(プロフ) - 一言しか言えない…てぇてぇ…(作者さん、更新頑張ってください！養分をありがとう！！) (12月19日 14時) (レス) id: 65959ed73c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クリーム | 作成日時：2023年12月16日 10時
