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投げられたロープは武器を回収するためか飛距離を目視するためだろう。
合わせて投手が大きく距離を取っている相手を見て龍水、羽京、Aの3人は手榴弾の類だと結論に達し顔を青ざめる。
羽京は咄嗟に弓矢を放ち謎の武器を掠めるが、緑の不気味な閃光が船に向かって降り注いでくるのを見て咄嗟に隣にいるAに目を向ける。
Aだけでも助けたい。
恐怖で固まってしまってるAを羽京は海に突き飛ばす。
「!?」
迫り来る光に自分の死は確定だと覚悟を決めた龍水も一番近くにいたスイカを救うため船外に蹴飛ばす。
石化する最中にありながらも2人は「生きろ」と叫び、千空たちに船が襲われた事実を伝える様に指示を出した。
海に突き飛ばされたAは光に包まれる仲間を見て涙を浮かべ海へと勢いよく落ちる。
「ッーーーーーー…」
水泳訓練を思い出して泳ごうとするが…
あまりのショックに体が動かず光に包まれていく船を海底から見つめ泣き叫ぶ。
「!!」
溺れかけているAの肩を掴んだのは海底を探索していた銀狼で、二人の真前で光が止まる。
助かった…と一瞬銀狼はホッとするが、Aが苦しいそうだと気づき腕を掴み必死に水面に向かって泳がせる。
「ゲッホゲッホ!!」
水面から顔を出し酷く咽せているAを銀狼は心配し背中を摩りながら船で何があったのか尋ねる。
「襲撃です…一瞬でした……石化光線が突然」
「さっきの光がじゃあ…えっ……みんな無事だよね」
ポタポタと涙をこぼし黙り込むAに銀狼は不安を募らせる。
「僕ら以外に生き残りがいるかも…見に行こう」
船の先端にあるロープに伝って銀狼が船に上がり、一人で登れないAに紐掴んでもらい銀狼が引き上げる。
「はぁ…」
「すみません、ありがとうございます…」
パワーチームの中で一番力がない銀狼はAを船に乗せるだけで疲れたと嘆く。
二人で甲板を彷徨すると仲間が全員石化しているのを見て銀狼は絶望する。
「そんな……本当に僕らだけなんじゃあ…!!」
兄である金狼が石化しているのを見て銀狼は今までの出来事が蘇り涙を流す。
Aも助けてくれた羽京や仲間が全員石化してるのを見て泣きそうになるが、羽京に最後に言われた言葉を思い出し泣くのを堪える。
ギュッと手に力を入れて治療室からありったけの薬品を持ってラボカーに突っ込み千空達と合流する計画を考える。
「島には千空さんやコハクさん達がいますそれに…」
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クリーム(プロフ) - 月依さん» ふぁぁ。゚(゚´ω`゚)゚。コメント嬉しいですありがとうございます (12月20日 18時) (レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
月依(プロフ) - 一言しか言えない…てぇてぇ…(作者さん、更新頑張ってください!養分をありがとう!!) (12月19日 14時) (レス) id: 65959ed73c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クリーム | 作成日時:2023年12月16日 10時