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「医療チームAそして(人1)2名!」
医療はもちろん、(人1)とのタック技で、戦闘サポート、運搬、情報伝達、捜索、探索、あらゆる場面で活躍出来る二名は、身知らぬ土地での冒険には欠かせない。
しかし医療チームはもう2人いる。
Aは眠たそうな(人1)を肩に乗せ、船に上がる前にある人の元へと向かう。
「未来さん」
「きぃつけてなAさん」
「はい…」
「スイカちゃん見当たらんかったわ」
「そうですか…ありがとうございます」
幼いスイカを危険な冒険に巻き込む訳にはいかない…。
船には乗せてもらえないとスイカも分かっていたのだろう結局見送りにも姿を見せないスイカにAは寂しそうに村を見つめる。
「未来さん、あまりご無理はなさらずに」
勉強に励みすぎて睡眠を削ったり、司の冷蔵庫管理と綿飴屋の往復をしたりと忙しい未来に含めてそう伝える。
「治療室の事お願いします」
「まかせて!兄ちゃんの事も治療室の事もウチが絶対っ…ぜったいっ…まもって…」
別れる時は絶対笑顔と決めていた未来だったが、最後の最後で感情が溢れてしまい泣いてしまう。
「守れんのかなっ…ウチなんかに…」
泣きながら不安で自信を無くしてしまう未来にAが腰を下ろして抱きしめる。
「未来さんなら大丈夫です。司さんのために誰よりも学ぶ事に努力をし、半年で一人で冷蔵庫を完成させるほど立派に成長した未来さんなら」
Aが怪我で休んでいた時は羽京よりも長く共に時間を過ごし…
いろんな事を教えてくれたAは恩師のような存在であり
「ウチも…Aさんみたいな立派なお医者さんになれる?」
「未来さんなら必ずなれます」
自分の命をずっと繋いでくれていた医療に興味を持ち、Aに沢山薬品に関して学んでいくうちに未来にとってAは憧れの存在。
「必ず司さんを助ける方法を見つけ戻ってきます。その時まで司さんやみんなの事をお願いしますね、未来先生」
「っーーーうん!!」
未来への手紙とスイカへの手紙、そして治療室にある薬の説明や、“ま”行まで作った国語辞典をAは未来に託す。
「何か困ったことがあれば電話で聞いてくださいね」
「うん!スイカちゃんに手紙渡しとくな」
「お願いします。では…行ってきます。お体に気をつけて」
「うん!Aさんも!」
最後の乗組員のAと(人1)が船に乗り込むと、船はゆっくりと動き出港した。
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クリーム(プロフ) - 月依さん» ふぁぁ。゚(゚´ω`゚)゚。コメント嬉しいですありがとうございます (12月20日 18時) (レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
月依(プロフ) - 一言しか言えない…てぇてぇ…(作者さん、更新頑張ってください!養分をありがとう!!) (12月19日 14時) (レス) id: 65959ed73c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クリーム | 作成日時:2023年12月16日 10時