君の心臓の音【Dr.STONE】3.5 (ページ45)

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45 おまけページ45

千空さんにStirling engineとFresh Water Generatorの設計図と説明書を作れって言われたけど…

「むずかしいっ…」

制作工程と設計図を描くのは簡単だが…説明と仕組みを日本語にするのは難易度MAXなんだよなぁ…

「単語が分かっていても…文にするとなると難しいんだよ…」

まず国語辞典に載っていない言葉が多すぎる…

「『へ、え』と『は、わ』あとカタカナの違いも正直完璧じゃないし…」

説明書ぐらい千空さんが描いてくれたらいいのに…
英語で文章を作ったとしても日本語に翻訳できない。

「やっぱりイラストにしよ…」

諦めてイラストで使い方などを描いていると扉がないのにコンコンとノックされ咄嗟に振り向く。

「羽京さん？！」
「いつも脅かしちゃうから、同じだったね」

壁をノックしたのかそう言って羽京さんは驚いて立ち上がるボクの前に来る。

「さっき千空に頼まれた設計図？」
「はい…説明書文に苦戦してて…」
「翻訳しようか？」
「えっ！？良いんですか！？」
「もちろん」

椅子を持って来て、腰掛け羽京は英文に一通り目を通す。

「……」

真剣な横顔にAはかっこいいと見惚れジッと羽京を見つめてしまう。

「A、ここに書いても大丈夫？」
「は、はい！」

見ていたのがバレたかとドキッとAは心臓を跳ねさせて返事をする。

「Aは凄いね、なんでも出来て」
「なんでもは…実際今…羽京さんに翻訳をお願いしてますし」

設計図の空いている隙間に羽京は翻訳した文を書きながらAと話す。

「文法は難しいよ、特に日本語は独学ではなかなかね」

書かれていく文法に目を通し、気になっていた事をついつい勉強の癖で尋ねる。

「エンジンを『起動してください』『回してください』どちらが正しいのですか？」

「どちらも正しいよ、でも村の人達には〝起動〟より〝回す〟の方が簡単で理解しやすいね」

他には気になる事はあると尋ねられどんどんAは質問していく。

「アクセルを『押してください』『踏んでください』どちらが正しいのですか？」

「足を使うから〝踏む〟が正しいね、ほら足の漢字が使われているでしょ？」

確かにとそう言うヒントもあるのかとAはモヤモヤを解消していく。

他にもたくさん質問してね、と羽京は翻訳しながらAの質問に答えていく。