君の心臓の音【Dr.STONE】3.5 (ページ40)

今日:7 hit、昨日:8 hit、合計:10,928 hit

40 ページ40

「Aに甘いとは思ってたけど…」
「あれ、まさかの嫉妬？南ちゃん」
「違うわよ！私はつかさん一筋よ！」

羽京が甘いのは他の理由だと思っていたからだと南は呟く。

「…あ、そうだ南さん」
「！！」

噂をすればAが何かを思い出した様に南に食事中に駆け寄る。

「カメラのピントが難しいって言ってたじゃないですか？」
「えぇ」
「ボクが今作ってるカメラ今よりも軽くて性能が良くなったのでまたいつでも見に来てください」
「本当！！？」

ありがとうと南に抱きしめられ顔に胸がガッツリと当たり恥ずかしそうに顔を胸からAは離す。

「あ、あれは…び、ビデオカメラは…」
「完成しましたよ、調整などは必要だと思いますが」

それを聞いて大喜びの南見てAも少し嬉しそうに微笑む。

「フィルムはとても作るのが大変なので、出来るだけ完成してもカメラを使って欲しいのが本音です」

「うん！分かったわ！！貴重な時なだけ使うわ」
「お願いします」

ボイスレコーダーは簡単だからカメラと同様に使っても大丈夫だとAは説明する。

「また、いつでも取りに来てください」
「ありがとう」

カメラを作る暇があったのかとクククと笑う千空にドキッとAは心臓を跳ねさせ、嫌な予感がすると顔色を悪くさせて恐る恐る顔を向ける。

「テメェ今暇だろ」
「っーー〝今は〟暇ですが！！船旅までに作れと言われた医薬品や日用品作りに死ぬほど毎日追われてるんですよ！？」

「そんなもん材料あればパパッとテメェは終わるだろうが」
「その素材集めも自分でしてるんですが！？！？」

素材集めはクロム達に任せたいところだが、Aが求めてる薬草自体を知らない事がたたあり、自分の足で探して見つけなければならない。

「これ以上ボクに何をさせる気ですか！？ボク自分の医療器具作るので忙しいんですか！？」

忙しいカセキに任せるのは申し訳ないとAはFeを母体にCrとNiを混合させ〝ステンレス〟から作り…

そこから精密な治療器具作りまで、一人でおこなっていたAのスケジュールは地図を作っていたこともありバイヤーなほど忙しく。

暇な時間など1分たりともない！と千空に怒るが…

「スターリングエンジンが欲しい、カセキにでも分かりやすい設計図で描いとけ。石神村の連中にも扱える様に説明書と設計図も用意しとけ」