君の心臓の音【Dr.STONE】3.5 (ページ18)

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石油探索をしながら船での食糧を帰りに調達する。

「これって…スモモ？」
「おっ？分かんねぇけど、味は似てんぜ」

今は秋でスモモの収穫時期はとっくに終わってるが、スモモにそっくりな匂いと果実を実らせる木があり、クロムは食べた事あるのかそう言って一つ実をちぎる。

「とりあえず収穫だけしとこうか」
「そうだな」

長期保存には向いてないが…船を出港させるにはまずは石油を見つけないとだしあって損はない。

「A喜ぶだろうな」
「…そうだね、村に戻ったらAに届けてあげて」

すぐ食べれそうな熟した実と、まだ収穫には少し早いが熟したスモモを食べ終わる頃にはいい感じに熟すだろう実を選んで収穫しクロムに伝える。

「なんで俺なんだ？羽京が渡せよ」
「えっ…どうして？」
「どうしてって…その方が喜ぶだろA」
「そうかな、クロムからでも喜ぶと思うよ」

Aと仲良いから喜んでクロムは引き受けてくれると思ったけど…それに…

「Aと手を繋ぐぐらい仲良いでしょ？」

クロムもAの事が好きなのかもしれないし…
でも…Aは多分龍水に気がある…
クロムも応援してあげたいけど…

「おう！Aとなら繋げるぜ！！千空とは…想像するだけで寒気がするけどな」

手を繋ぐのは二人の勝手だけど…
それを見て龍水が勘違いしてAの好意に気づいてくれないかも…

「……クロムはAの事好きなのかな」
「おぉ！好きだぜぇ！！Aの事嫌いな奴なんていねぇよ」

木にお猿さんの様に登って、村の連中には信頼されてるし誰にだって優しい奴だからと話すクロムからはAに恋愛対象でなく…

「…Aはとてもいい子だからね」
「おう！！Aはよ、誰かのためなら即行動する様な奴だからよ」

クロムのその言葉からは…ただの仲間としてAが好きなのが伝わる。

それだった…

「クロム、Aに気がないなら他の子が見たら勘違いするようなことはしないでほしい」
「お？どう言う意味だ？？」
「手を繋いだりする事だよ、恋人だと勘違いされちゃうよ」
「……？？？それはねぇだろぉ…A男だそ？」
「…………えっ！？！！そうなの！？！！？！？」
「俺らと同じ男用の服着てんじゃねぇか」
「……」

それだけで男って判断してるの！？！？
いや、女の子だったらとか考えた事ないの！？

「羽京が何いいてぇか分かんねぇけど」

クロムが僕に向かってポトンと全く熟してないスモモを落とす。