君の心臓の音【Dr.STONE】5

9 ページ9

「でも、キミ参加するにはちょっと早くない？」
「っ〜〜〜！！」

そう言われたAはグッと下唇を噛み締め、眉間にシワをよせ顔色を悪くさせる。

よく見るとAの断崖絶壁の胸をモズは偽乳の隙間から指で確かめる様に撫でており、「体がまだ未発達な様な気がするけど」とAの顔を覗き込んでいやらしく微笑む。

「ぅ…」


お尻なども撫で回され痴漢に遭遇したような嫌悪感と捕まった恐怖にAの顔色はどんどん悪くなり、明らかに嫌がっているAの姿にコハクが助けに手を出そうとするが、銀狼とアマリリスが腕を掴み防ぐ。

Aも自分のせいで計画を台無しには出来ないとゲンに教わった事を思い出して震える口を開け、体を触りまくるモズの腕にそっと手を添える。


「ワタシ…」

慣れない一人称を使い、後ろを振り返り目を潤ませてモズを見つめる。

「こう言うの慣れてなくて…恥ずかしいので…あまり…触らないで…ほしいです」

恥ずかしそうにそう伝えるAを見てモズはAの体をクルッと回し瞳をマジマジと見つめる。

「瞳の色イイネ、家族はいるの？」
「…他界してます」
「じゃあ君だけなんだこの容姿は」

キスされるのでは…
それぐらいの近さまで顔を近づけて話してくるモズにグッと抵抗するのを堪えて「ﾊｲｯ」とだけ答えAは顔を背ける。

「特別間がイイね！それに凄く可愛いし、俺の物にしたいな」
「！？」

王宮に潜入する前に嫁候補にされてどうする！！とAは思ったが…

石化光線を持つキリサメを一人にさせたいならモズにも一人付いていた方がいいのではと咄嗟に頭を回す。


「あ、あのっ…」
「んー？」
「本当は…わ。ワタシ…強いモズさんに会いたくて…参加したので…ワタシでもいいなら…そばにっ…いさせてください」

アマリリスに教わったあざといを全面的に出して媚びるAに3人は何言ってんだ！と言う顔でAを見るが…


あざといを全面に出した行動にアマリリスは何か考えがあるのかと瞬時に察して「ずっと好きだって言ってたもんね！！」とAに話を合わせる。


「へー、嬉しいねぇキミみたいな可愛い娘が好いてくれてたなんて、嘘っぽいところ結構あるけど」
「！！」

演技が下手だったかと内心焦るが…胸を撫でられ「小さいのも大きいのも嫌いじゃないから安心しなよ」と言って太ももの間にモズに手を入れられ「中にいろいろ仕込んでるね」とつぶやかれドキッと肩を跳ねさせる。

10→←8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す