君の心臓の音【Dr.STONE】5

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「千空さん！！ボクの服返してください！！！！」


羽京に優しく起こされたAは、洞窟で目を覚まし石化してた仲間と目を合わせ、自分の格好を思い出し急いで千空の元に駆け寄る。


貧相な体を見られ仲間の反応に困りながらも、千空からようやく服を返してもらいいつもの服に着替える。


「似合っていたぞあの服、少しぼろぼろだがな」
「っ…龍水さんまで揶揄わないで下さい」

2度とあんな恥ずかしい服は着ないと断言するAに少し羽京は悲しそうにする。


「きやっあ！」
「！？」

ラボカーの中から杠の悲鳴が聞こえ大樹が一目散に向かう。


「どうした！！！杠！！」
「ご、ごめんAクンの服から大きい蜘蛛が出てきてびっくりしちゃって」
「えっ！？すみません、気づかなくて！！噛まれたりしてませんか！？」

急いでラボカーにAが入ると想像よりも大きい蜘蛛がワンピースの上に乗っており、虫が平気なAでも悲鳴をあげてしまう。


不気味なほど長い足を合わせたら司の手のひらぐらいありそうな巨大な蜘蛛は、ご親切に「毒あります」と知らせるような派手な黄色と黒のシマ模様をしている。
そんな初めて見る生き物に咄嗟に服ごとAは驚いて手で振り払う。


「本当に噛まれたりしてませんか！？チクチクしたり、ヒリヒリとか…！！」
「だ、大丈夫だよ」

杠の手を取り本当にどこも異変がないかAが血眼で検診する。


「なんだ？丸くなったぞ」
「えっ…」

2人を守るように前に立っていた大樹が、蜘蛛を飛ばした方を見て不思議な事を言う。


「蜘蛛は丸くなったりは……うわあああぁ！！！！千空さんつつつっ！！！！」


投げ飛ばした蜘蛛がまるでダンゴムシのように丸くなっており、これは完全に危険な新生物だと千空に咄嗟にAは助けを求める。



「うるせぇ！蜘蛛ごときでゴチャゴチャ！？」
「千空さんっ！！こんな虫いませんよねっ！？どうしましょ！後から反応が出てくるタイプかもしれません！！杠さんがっ！！」


大丈夫だよ本当にと杠は冷静に慌ててるAを落ちつかそうと声をかける。


「よく見ろ…生き物じゃねぇ」
「えっ…」
「しかし動いたぞ」

大樹がなんの躊躇もなく丸くなった蜘蛛を素手で撮りAは咄嗟に止めに入る。

「危ないですよ！？」
「千空の言う通り生き物ではないぞ！！」
「えっ！？」

そんなバカな…

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