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ただの…とんでもなく濃度の高いハッカ水だ。
動けばもちろん、風が吹くだけで凍える様な寒さをハッカ水が触れた場所は錯覚させる。
後ろのにいた兵士にはハッカ水はかかっておらず、Aに近づこうとするが…
「た、助けてくれええぇ!!」
「うわあああぁ!!」
「体の芯まで氷そうだ!!」
「誰か毛布を!!!!」
「服をくれ!!」
「火を当ててくれ!!」
得体の知れない爽快感に恐怖しとんでもなく苦しみ焦る仲間に恐怖し、他の敵はなかなかAに近づけられない。
「妖術は党首様だけのものとは限りませんよ」
その爽快感も時間が経てば効果がなくなってしまうためAはアマリリスとは逆の方向にそう言って逃げる。
「っーーーー…逃すな!!追いかけろ!!」
勇敢な恐れしらずの兵士達が追いかけてくるのを見てフッとAは松明に息を吹きかけ消し森に姿を眩ませる。
「どこ行った!!」
「そんなに遠くに行ってないはずだ!!探せ!」
医療キットからあるものを取りくるくるとその場を周る。
「ボクはここですよ?」
また目をパッチリと開け光る目で敵に居場所を教える。
「いたぞ!」
「捕まえろ!」
走ってくる敵にAはタイミングを見て「倒れろ」と口にする。
「!!!!」
「!?」
それと同時にバタバタと先頭の兵士たちから順に前に倒れ、松明を落とし仲間の服に触れ慌てて火を消しまた軍陣を乱す。
「お怪我はありませんか?」
先程の出来事を後ろから見ていた仲間の兵士が恐怖で顔を真っ青にさせる。
「どうなって…」
「ヤツが…『倒れろ』と口にした瞬間だったぞ…」
「そんなバカなっ…」
「言葉にしただけで人が倒れたぞ!?!」
あまりの恐怖に兵士は後退りしAは月光にギラギラと不気味に目を光らせ脅す。
「次は……そうですね。『石になれ』とでも言いましょうか?どなたか近くまで来てくれませんか?近くまで来ていただかないと…妖術が使えませんので」
「ひっ!!!!」
「うああぁ!!助けてくれぇ!!」
頭首様の様な妖術使いに勝ち目などないと、不気味すぎる笑みに腰を抜かして逃げて行く兵士にAはそこまで怖がられたら少し傷つく…と思いながらも引き攣りそうなほど釣り上げた口角を下げ、バックバックと激しく動かしていた心臓を押さえ、上手くいったと安堵からその場に座り込む。
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ヌ(プロフ) - あんあんねこさん» あんたんねこさん!コメ気づかなくてすみません!!いつもありがとうございます!!あんあんねこさんもお身体にお気をつけて(T ^ T)❤️ (1月10日 13時) (レス) id: 079dd1f50d (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - 新しい絵、とっても素敵です!!!!この作品ほんと大好きです!!!鼻血もんですね😭最近寒いので体調気をつけてください!更新楽しみです〜〜🫶 (12月26日 0時) (レス) @page36 id: e4067c9f32 (このIDを非表示/違反報告)
ヌ(プロフ) - ねねさん» うわあああは、恥ずかしい!!一年前からっ!!ありがとうございますめちゃくちゃ修正してるのに!そんなずっと愛読してくれてるなんて…ありがとうございます泣 (12月21日 12時) (レス) id: 079dd1f50d (このIDを非表示/違反報告)
ねね - 新しい絵が増えてる!!表紙絵とっても可愛いですね!クリームさんの作品は約1年ぐらい前に見させてもらっていて最近更新されているのがとっても嬉しいです! (12月21日 5時) (レス) @page1 id: 85be73129f (このIDを非表示/違反報告)
クリーム(プロフ) - greenさん» コメントありがとうございます!わー🥲とても嬉しいです!!お心遣いありがとうございます (6月2日 19時) (レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クリーム | 作成日時:2022年8月1日 18時