すれ違い ページ30
決して近い距離じゃない。
毎日…毎日…当たり前のように…来てくれて…
笑って過ごしてくれていたあの時のことを思い出し一瞬足を止めてしまう。
「どうしたA?」
「なんでもないよ、行こう」
千空の墓に到着しゲン達は急いでなるべく静かに携帯を埋めていき、Aは見晴らしのいい高い木に登りフウタと見張りとして周囲を監視する。
2キロぐらい先に松明を持った人影が見える。
真夜中でも10名ほどで警備をしているとは…用心深さに緊張が走る。
少なくて復活者は33人だとゲンが予測していた。
最低でも半分の人を仲間に入れないと司と氷月を制圧なんて不可能だ。
「……!!」
洞窟の近くで背中に何か背負ってるシルエット、周りの人と比べて小柄で帽子かぶってるようにも見える。
「…羽京さんだ」
もっとよく見えないか目を凝らしたその時、カキッーンと硬い物がぶつかる音が森に響いた。
「っーーーーーーー!!!!」
これはバレるっ!!!!!!
そう思った時には羽京らしき人影は動き出しフウタも異変に気づいて飛び方が変える。
「バレました!!!!!!」
ゲン達は携帯電話の線を急いで埋め始め、Aが木から降りようとした時だった。
ゲンの背負っていたカゴに矢が貫く。
金属同士が強くぶつかる音がし様子を一人で見に来た羽京は耳を澄ませる。
静まり返る墓場はライトひとつ無く真っ暗で何も見えないが、微かに人の足を擦る音が聞こえ矢を音のした方へ飛ばし、「ヒッ」と小さく驚く声が聞こえ確信に変わる。
侵入者しかも二人…いや…三人か…
足音的に…大柄の男が一人、小幅的に170〜175前後の男が二人北の方角へと逃げるので追いかけようとした時だった。
タッタッタッタッタ…
「!?」
逆の方角から小さい足音に驚いて咄嗟に足を止める。
四人いたのか!?でも…この足音の軽さは子供!?
いや…小幅的に150ほどはある…足の軽さ的に女の子かっ…?
女の子一人を逃して男達は囮かと思ったが…歩行してる音にしたらリズムがおかしい。
罠か…わざとこちらに音を立て知らせてる様だ。
女の子は逃げるのにかなり自信があるか…
先程の男三人は絶対に逃がさないといけない理由があるのか…
どっちにしろ…この足の軽さ的に小柄なのは確かだ。
男でも至近距離で襲ってきたとしても素手で対処できる。
それよりも見失ってはいけないのは大柄の男と二人の男…三人で至近距離で襲われたりしたら流石に無傷では捕らえるのは難しい。
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クリーム(プロフ) - 天月 リーズさん» どのパスワードでしょうか!?ドクターストーンはただいま作成中でございますのでもうしばらくお待ちいただけると助かります!他の作品は…いつか…書き直して外しますのでお待ちください! (8月11日 21時) (レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
天月 リーズ(プロフ) - パスワードを教えていただけますでしょうか。 (8月10日 9時) (レス) id: 3a5ca4d55b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クリーム | 作成日時:2022年7月1日 18時