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『んぬぅ』
母「!?・・・なんだAね、ビックリした!今、何時だと思ってんの!?」
『朝の4時・・・』
母「早起きなのはいいけど・・・」
『バレー部を拝みに行ってくるお☆』
母「なんか最近あんた変わったわよね」
『・・・あぁ』
だって別人だもん・・・
母「ま、元気そうで良かったわ。前は元気なかったからね」
なんだか申し訳ない。
本当の深鐘ちゃんはもう死んでいて、今ここに居るのは見た目が深鐘ちゃんなだけのAだ。
でも私は深鐘ちゃんとして生きてるわけで・・・
母「お弁当作ってあげるわ。何がいい?」
『う〜ん』
でも深鐘ちゃんなら何て言うかな・・・
『・・・ラディッシュが欲しいかな』
母「あんた飽きないねぇ。小さい頃からずっとそれ。なんでラディッシュが好きなのかな、辛いのに〜」
私、本当はラディッシュそんなに好きじゃない。でも深鐘ちゃんでいないといけなくて、
お母さんはラディッシュを洗ってくれていた。深鐘ちゃんじゃないのに、こういう家族の幸せを奪ってしまっている気がして・・・
『ごめんね』
・・・本当の深鐘ちゃんじゃなくて。
私は自分の部屋に戻り、出かける用意を始めた。でも、深鐘ちゃんとそのお母さんへの罪悪感は消えなかった。
フ「フィ!」
『え』
フ「元気だしてッフィ!」
『はぁ!?』
そこにフィフがいた。
フィフが喋った。
このおもちゃ、どこかにスイッチでもあるのか?と思った。でもそれなら水に入れても壊れてないのはおかしくないか?
フ「Aに元気出してほしいッフィ!」
『フィフ、もしかして・・・』
私が金魚のとき、喋れた。
猫のとき、喋れた。
その理由が
『あなたも転生してきたの?』
フ「フィ!」
はっ、あなた
今までの経験から「自分が転生したこと」をバラすと必ず消えてしまうことを悟った。
あーぁ、せっかく美少女になれたのに・・・
・・・いや、今、私がここで消えたら、
深鐘ちゃんはどうなるの?
金魚や猫とはわけが違う。私の前にこの体で生きた子がいる。
深鐘ちゃんのお母さんが悲しむ。
深鐘ちゃんは、深鐘ちゃんは・・・
1度も会ったこともない、この体の本当の持ち主。
自ら死を選んだ子。
私はまだ生きたい。
もしかしたらまた転生できるかもしれない。
それでも、それでも
『まだ、
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サメ汁 - フィフwwwめっちゃ面白いですね!これからも頑張ってください! (2022年12月8日 22時) (レス) @page13 id: afc1b14dbc (このIDを非表示/違反報告)
マモ(プロフ) - いちごじゃむねこ。になった妄想合唱部低浮上さん» 続編の方にもコメントありがとうございます!これからも頑張ります! (2022年11月12日 14時) (レス) id: 64d07c479c (このIDを非表示/違反報告)
いちごじゃむねこ。になった妄想合唱部低浮上(プロフ) - 面白かったです!これからも応援してます (2022年11月10日 19時) (レス) @page26 id: 816b6fd3b1 (このIDを非表示/違反報告)
マモ(プロフ) - サラミさん» こちらの方にもコメントありがとうございます!頑張りますね!! (2022年10月6日 17時) (レス) id: 64d07c479c (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - 続編おめでとうございます!!頑張ってください!! (2022年10月6日 16時) (レス) id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マモ x他1人 | 作成日時:2022年10月5日 17時