居座り10日目 ページ31
Aside
『…帰りたぁ〜い』
珍しく夜遅くに会社へ残ってパソコンとにらめっこをしている。
要するに残業だ。
…疲れた。こんなに仕事はしたくないのに。
うう…全てはあのお局様のせいなんだぁ…
グスグスと涙ぐみながらパソコンを打ち続ける。
その夜の会社に一人でいると、会社のドアが開いた。
影を見ると、背の高い人と少し横にデカイ人が見えた。
『…誰ですか?』
「おぉ〜!A!
夜に疲れたと思ってな!ご飯買ってきたで!」
「シッマ…いきなりコンビニ行きたいってそういうことか…。」
『…! コネシマ先輩!鬱先輩!』
ドアを開けた正体はコネシマ先輩と鬱先輩だった。
コネシマ先輩の腕にはコンビニのビニール袋が握られている。
…ご飯だぁ…
重いからだを椅子から離して
二人に駆け寄る。
『ありがとうございます…。
ゴホッ、ゲホッ…』
温かいご飯を目の前にして疲れが出てきたように咳が出てきた。
…頭も痛い。
私は鬱先輩に倒れかかってしまった。
すぐに鬱先輩はキャッチしてくれた。
「…だ、大丈夫か?」
「この状態じゃ歩くのも難しそうやな…。今日は俺らも居るから会社で休んどき?」
『…ありがとうございます…』
鬱先輩は私をコネシマ先輩に預け私のデスクに座って、パソコンを打ち始めた。
…仕事やってくれてるのか…
感謝しなきゃ…。
だが今の私の体では動くのも辛い。
…迷惑かけちゃってるなぁ。
あの子達…大丈夫かな?
ふいに吸血鬼のあの子達を思う。
…大丈夫かな。あの子達は好奇心旺盛だし…色んな人に__
あ、ダメか。
まぁ今日くらいはしょうがない…あの子達には我慢をしてもらおう…
コネシマ先輩は私を休憩室のベッドに寝かせてくれた。
するとタッタッと走っていきご飯を持ってきてくれた。
…私の大好きなオムライス…だ。
『…ください』
「駄目や。俺が食べさせたるから…ちょっとまっとって?」
『…はぁい…』
コネシマ先輩はキッチンへ立ち、凄いスピードで何か作っていた。
…え、先輩って料理できないんじゃ…?
コネシマ先輩はおかゆを作って持ってきてくれた。
「おっしゃ、食べさせたるでな?」
『…あー…』
「…食べられたか?」
そのお粥の味は、優しい味がした。
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こうめサブ(プロフ) - サブ垢作りましたー!サブ垢はイラストを貼るようです! (2020年8月14日 14時) (レス) id: 457182429a (このIDを非表示/違反報告)
二羽。@モブ同盟(プロフ) - こうめさん» ありがとうございます(お前のおかげじゃない)(そうだそうだ!!) (2020年7月25日 21時) (レス) id: 65055bc10f (このIDを非表示/違反報告)
こうめ(プロフ) - 二羽。@モブ同盟さん» ほんとだー!でもその12分後に100hitプラスされたから500hitか…すげぇ!二羽さん! (2020年7月25日 21時) (レス) id: 27ff41a14a (このIDを非表示/違反報告)
二羽。@モブ同盟(プロフ) - こうめさん» おぉ〜!!一日に400hit!凄いねぇ〜! (2020年7月25日 21時) (レス) id: 65055bc10f (このIDを非表示/違反報告)
こうめ(プロフ) - 二羽。@モブ同盟さん» おいおいまじか。気づかなかった。(IQ20)教えてくれてありがとうございます!今すぐ直して来ますわ! (2020年7月6日 19時) (レス) id: 27ff41a14a (このIDを非表示/違反報告)
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