【d!】塵は尽きる〈zm〉 (ページ5)

今日:4 hit、昨日:11 hit、合計:2,307 hit

るページ5

いよいよ明日は卒業式。
なんか寂しいなぁ…
卒業したくないかも…
あ、でも卒業しないと先生、迎えに来てくれないじゃん
よし！悔いが残らないようにしよ！！！
そう思い私は眠った。

｜

？「…ろ！…きろA！」
「えっ」

目が覚めるとそこには先生や医師、ナースがいた。

「え…昨日私ベッドで寝て…な、何があったの」
zm「俺もあんまわからんねんけど…昨夜、隣の家に誰かが放火して、それが燃え移って……」
「お母さん達は！！！」
医師「落ち着いて聞いてね…君は捨てられた。」
「…え？」
zm「お前の親は大丈夫らしいねんけど、…」
「じゃ、じゃあどういうこと」
zm「お前だけ起こさずにどっかに逃げたらしいねん。」
「…は？」

え、私、愛されてなかった？やっぱり塵だった…？
いや…なんで…私は………
家族に愛されてたはず。
お兄ちゃんはハグをしてくれたし、
お父さんはいつもご飯を一緒に食べようって誘ってくれたし、
お母さんはいつでも私の味方をしてくれたし…
まさか勘違い…？

「ふざけないでよ…てなんで無事ってわかったの…？」
zm「消防署の人等が逃げていくのをみたらしい。」
「私、やっぱり塵じゃん……」
zm「…あの」
医師「どうしました？」
zm「2人で話したいんですけど…」
医師「承知しました」

｜

zm「A…守ってやれんくてすまん。折角楽しく卒業して終わろうとしてたのにな…」
「先生は悪くないよ。これから、今回の件なんて忘れちゃうくらい楽しいことがたくさん待ってるはず。」
zm「A、」
「変なカタチで先生に迎えに来てもらっちゃったなぁ笑」
zm「すまん…」
「いやいいよ！私塵だし…」
zm「いや、それはちゃうな」
「…え？」
zm「確かに昔はお前ほんま屑で塵やなって思ってたけど、もう違う。」
「何が違うの…？」
zm「お前は変われたんや。変われるとか阿呆みたいって思ってたお前が。」

そうだよ私。
あの時の自分を思い出してよ。
馬鹿で屑で塵だった頃の自分を。
それに比べて今はもう、
塵じゃない。
もう私ダイヤモンドじゃん！！！笑
塵って何も変わらず尽きるんじゃなくて
輝いて尽きる、んだね。

先生、ありがとう。

｜

zm「あ、そうや。A。ちゃんと迎えに行きたかってんけど…」

zm「俺と付き合わん？」
「も、もちろん！！！！」
zm「んじゃ、よろしくな」

｜

ぞむ先生、よろしくね。