車内。 ページ4
森崎「あはは笑
お嬢、また喧嘩したんですか？」
A「笑い事じゃないわよ。
どうしよう、ほんとは喧嘩するつもりじゃなかったのに。」
森崎「でも、お嬢は刺青いれたいんですよね？」
A「…気持ちの問題よ。あんなの。
にいさんの気持ちもみんなの気持ちもわかってる、けど…」
森崎「…お嬢の気持ち的に、ですね？
前回はなんでしたっけ。彼氏ができたときか。」
A「あの人とは別れたわ。
極道こわいーって弱音吐いてね。そんな人だと思わなかったわ。」
森崎「そんなもんですよ。
今日は彫り師のとこに行かずにまっすぐ帰ってきてください。」
A「そうするわ…。
刺青はもうしばらくまってみる。
にいさんもどっちでもいいものだって言ってたし、その通りね…」
森崎「あ、お嬢。」
A「なに？」
森崎「やっぱり学校終わったら俺とお茶しませんか？」
A「え？なに？ナンパかしら。」
森崎「なんでですか笑
お嬢は昔から、大吾さんがお好きなくせに。
…実は、お嬢に頼まれてた中国のマフィア…。
“荣耀(ロンギャオ)”の件なんですが。」
A「ああ、そうだった。
うちのシマで暴れたあと、東城会のほかの組にも手ぇ出してるらしいわねぇ。」
森崎「はい。それで奴らなにか企んでるっぽいんです。」
A「そう…。
ねえ、森崎。これはわたしとあなたの独断での行動だわ。
…兄さんにバレたら…」
森崎「怒られるでしょうね。
でも、この件は真島の親父も知ってるはずですし…。」
A「え？どうして？」
森崎「そりゃ、シマ荒らされたら知りますよね笑」
A「ああ、そうか。」
森崎「とにかく、仕事の話はまた後ほど。」
A「そうね、。」
A「じゃあ、森崎。
ありがとうね。」
森崎「はい。またお迎えにあがりますね。」
A「ん。まってるわね。」
里桜「Aちゃあああああん！
おはよう！」
A「里桜、おはよう。」
里桜「いまの森崎さん？
やっぱりかっこいいなぁ！」
A「里桜は変わり者ね。
…(ほんと唯一里桜だけだわ。怖がらずに近寄ってきてくれるの。)」
里桜「みんなの目がおかしいのよォ。
あんなにかっこいいのに。」
A「おじいさまは元気？」
里桜「ええ、すごく。Aに会いたいって。」
A「ふふっ、今度おじゃましようかしら。」
里桜「ぜひ♥」
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作者名：Alice | 作成日時：2019年6月30日 1時
