雷(kwmr) ページ4
河村side
A『っダメ…行かないでください……』
普段の彼女からは想像できない行動に一瞬たじろぐ
雷と暗いところが苦手とは聞いていたがここまでとは…
「わかりました。ここにいます」
彼女の細腕が僕の腰から離れない、その腕はかすかに震えていた
「あ、須貝さんちょっと僕の荷物からヘッドホン取ってきてもらってもいいですか？」
須「ん、いいよー」
「Aさん、苦しいので体の向きを変えてもいいですか？」
外はまだ土砂降りで、雨の轟音をかき消す様に雷がなっている。その音がなる度に体をビクつかせて、周りは彼女のその異様な怯えぶりに何をすれば良いかわかりかねているようだった。
僕の問いかけに素直に答えた彼女は腕の中にすっぽりと収まっている、背中は上着、前は自身が彼女を覆う。程なくして須貝さんに頼んだものが無事到着した
「ありがとうございます。」
須「はいよ」
「Aさん、いいものが届きました。気密性抜群のお高いヘッドホンです。」
頭から被さっていた上着を少しずらし、ヘッドホンをはめてやる。すると彼女の体のこわばりが解けていくのがわかった。やっと一息付けたというところか。
そうなれば、いつまでも床に座っている訳には行かない。彼女を抱き上げ、1番窓が少ない仮眠室へ向かう。いきなりの浮遊感に驚いたのか彼女は咄嗟に僕の首に腕を回す。
「伊沢さん、僕今日Aさんとオフィス残ります。流石にこの状態の彼女をほっては置けませんから」
伊「了解、頼むね」
仮眠室のベッドに彼女を座らせる、少し話をしようとヘッドホンを取った
「Aさんもう大丈夫ですよ、ここなら雷もあまり聞こえません。」
『ありがとうございます。すみません…ご迷惑をおかけしてしまって』
彼女は申し訳なさそうに俯いてしまう
「迷惑ではありません、今日は雷が落ち着くまで傍にいます、それにAさんとゆっくり話せるじゃないですか、僕貴方と話してる時間が好きなんです」
その後はただずっと喋っていた、皆が知らないであろう彼女のことも知れたし、かなり楽しかった。
そして雷も落ち着き安心したのか彼女は僕の隣で眠りこけている。
「僕も男なんだけどな」
電気を豆電球にして、彼女のそばに横たわる
寝顔がよく見えた、幼い寝顔だ
その顔が愛おしいと思うのはきっと彼女を好いているからだろう。
〜終わり〜
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あす(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！これからもたくさんチェックさせて頂きます！ (2021年10月29日 21時) (
レス) id: 14b7e1c0b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - あすさん» 感想嬉しいです！ラスト悩んでたので喜んでいただけて良かったです！これからも片手間に見てやってください (2021年10月29日 21時) (レス) @page14 id: a79dea4610 (このIDを非表示/違反報告)
あす(プロフ) - ゆきさん» リクエストに応えて頂きありがとうございました。最後ハッピーエンドで終わって嬉しいです！とてもキュンキュンしました！ありがとうございました。 (2021年10月29日 21時) (レス) id: 14b7e1c0b8 (このIDを非表示/違反報告)
あす(プロフ) - ゆきさん» はい、大丈夫です！よろしくお願い致します。 (2021年10月26日 8時) (レス) id: 14b7e1c0b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - あすさん» リクエストありがとうございます！書かせていただきます！作品の最後に貴方の名前を載せても大丈夫ですか？ (2021年10月26日 7時) (レス) @page12 id: a79dea4610 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2021年8月27日 15時
