__目覚め ページ48
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桜備「おっ、来たか。悪かったな。
早めに呼び出して…。」
『いえ、大丈夫です！』
アーサー「何かあったのか？」
桜備「実はな、この間の焰ビトを第５に解析
してもらったんだ。」
この間の──つまり、私が攻撃を受けた焰ビトの事だ。
通常の焰ビトより強い火力だったし、
もしかしたらと思い 調査を頼んだのだろう。
森羅「それで、結果は…。」
火縄「馬鹿げた火力だったが、人為的なものではないらしい。」
…とは言え、よかったと言えるのかどうか…。
人体発火には変わりないし、その焰ビトには
家族も居ただろうし…。
でも火華さんが協力してくれる。ありがたいな。
桜備「そこで近々、プリンセスがこれまでの
研究データを持ってきてくれるらしい！」
これでまた人体発火現象の解明に近づける。
…人為的に焰ビトを作っているなら、絶対に
止めないといけない…！
アーサー「…そう言えば、お前は何か話があるんじゃなかったのか？」
桜備「A、どうかしたのか？」
『そうでした！実は、皆さんに言わなければ
いけないことがあって…』
そして私は自分の手に意識を向ける。
すると……
アイリス「Aさん…！？」
茉希「…発火能力…！！」
私の手からは、炎が現れたのだ。
アーサー「お前は第二世代なんじゃ…」
『うん、そうなんだけど…。
でも何故か発火もできるようになっていて…。』
すると火縄中隊長が言った。
火縄「第二世代であり第三世代でもある……
“煉合能力者”だな。」
『煉合…能力者？』
森羅「聞いたことがある。
炎の操作が可能で、なおかつ自分で発火もできる能力者がいるって。」
桜備「あぁ。第７の大隊長も煉合能力者だった
はずだ。だが、後天的に発火能力に目覚めた者は聞かないな…。」
そんなにすごい能力なんだ…。
『でも、どうして急に…？』
アーサー「……この間の怪我とか昏睡状態とか…じゃないか？」
火縄「その可能性はあるな。お前も、あれほど
危険な状態に陥ったのは初めてだろう。」
桜備「とにかくよかったじゃないか、A！
新しい能力に目覚めるのはいいことだ！」
『はい…ありがとうございます！』
なぜ煉合能力者として目覚めたのか、本当の事は分からない。
でも、この能力でもっと強くなりたい。
もう全快に近いし、また訓練しないと！
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作者名：九陽 | 作成日時：2020年9月21日 9時
