騎士王と姫【炎炎ノ消防隊】 (ページ47)

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アーサー「A、頑張ってるな。」

『アーサー！おはよう。』

私は、今日も礼拝堂で“軍隊ポロネーズ”を練習
している。

アーサー「もう動いて大丈夫なのか？」

『うん！本当は訓練に参加したかったんだけど、大隊長に止められて…。』

アーサー「…ま、そうだろうな。」

そんな会話をして、私達はまた笑う。

『そうだアーサー、丁度いい所に！
ついさっき“軍隊ポロネーズ”が完成したところ
だから、聴いて！』

アーサー「あぁ、もちろんだ！」

───フレデリック・ショパン作曲、ポロネーズ第３番イ長調“軍隊”、作品番号40-1。

“ポロネーズ”とは、ショパンの故郷ポーランドの民族舞踊の事らしい。

緩やかなテンポで、4分の3拍子であることが
特徴だ。

この“軍隊ポロネーズ”は、“騎士王”である
アーサーに相応しい、荘厳かつ華やかで綺麗な
曲だ。

アーサーに聴いてもらうためにずっと練習し
続けて……今日、ようやく聴いてもらうことが
できた。

アーサー「…ふッ、やはり騎士らしい曲だな。」

『それはよかった！
アーサーに喜んでもらえて何よりだよ！』

私がそう言うと、アーサーも嬉しそうだった。

『…あ、そうだ！
私、みんなに言わなきゃいけないことが……』

茉希「アーサー！A！
二人とも、やっぱりここに居たのね。」

『茉希さん！』

私達を呼びながら、礼拝堂に茉希さんが入って
きた。

茉希「いつもより早いんだけど…もうすぐ会議が始まるそうだから、来てくれますか？」

『はい！』

アーサー「分かった。」

茉希「それじゃ、お願いね！」

そう言って、茉希さんは走り去っていった。

アーサー「A、行くぞ。その“言わなければいけないこと”も言えるんじゃないか？」

『うん！』

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