__好き ページ46
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…私、何してたんだっけ…
ここは…私の部屋？
それに、あれは……
『アーサー……？』
アーサー「！A！！」
私を見た途端、アーサーは私を抱き締めた。
『へ…！？』
アーサー「よかった、A…！」
森羅「よかった…。本当にどうなる事かと思って
たんだぞ。」
『森羅、私は…。』
森羅「まァゆっくり休んでろ。俺は、大隊長達にAが起きたって報告してくる。」
そう言って、森羅は部屋を出た。
『ねぇ、これ…どういうこと？』
実は、あまり覚えていないのだ。
任務に行ったことまでは覚えているのだが、
それ以降の記憶がない。
アーサー「覚えていないのか？…無理もないな。
お前、２日間ずっと昏睡状態だったからな。」
『…！？』
アーサー「…お前は、任務先の火災現場で意識を失ったんだ。幸い 微かに息はあったものの、
今までずっと昏睡状態だったわけだ。」
…そう言えば、そうだったような…？
炎の恐怖が蘇るが、同時にアーサーが助けに
来てくれた事も思い出した。
体を起こして礼を言う。
『助けてくれてありがとう、アーサー。』
私がそう言うと、アーサーはもう一度私を
抱き締めた……少し、泣きながら。
アーサー「守ってやれなくてごめんな、A…でもよかった…！！」
その言葉を聞いているうちに、私も涙が溢れる。
アーサー「なぁ、A。…好きだ、お前の事。」
『うん…私も好きだよ、アーサー。』
そして互いの顔を見て、ふふ、と笑い合う。
桜備「A！起きたのか！」
『桜備大隊長！』
森羅に連れられ、大隊長達が部屋に入った。
皆も本当に心配してくれていたようで、安堵の
声が絶えなかった。
第８は、本当にいい人ばかりだ…。
桜備「そう言えば体は大丈夫なのか？
第二世代とはいえ、怪我とか……」
『そうですね……喉が少し痛いですけど、他は
問題なさそうです。』
桜備「そうか！Aも無事だったことだし、
一段落だな。ゆっくり飯でも食べるか！」
そう言えば、今は夜だったっけ。
『私も食堂に行きます！』
茉希「でも、Aは安静にしていた方が……」
『足は問題ありませんから。それに、寝たままというのも…。』
桜備「体が鈍ってしまうのもよくないからな。
だが、何かあったらすぐに言えよ！」
『はい！』
…助かってよかった。
それに、アーサーへの感謝は尽きる事がない。
本当にありがとう、アーサー。
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作者名：九陽 | 作成日時：2020年9月21日 9時
