騎士王と姫【炎炎ノ消防隊】 (ページ42)

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__悪夢ページ42

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桜備「あれか…。」

民家はもはや崩れそうだったが、中に突入すると一番近くの部屋に焰ビトがいた。

火縄「茉希、A！まずはお前らで炎の威力を弱め、進路を確保しろ！」

茉希・A「はい！」

茉希さんが炎を操作して道を開けた。

それに続いて、私は焰ビトの炎を弱める。

『“威力操作鎮火”……』

……はずだった。

茉希「A、避けてッ！！！」

『！？』

茉希さんの声に反応したときにはもう遅く、
目の前には焰ビトがいた。

攻撃してくる……！！

『───ッ！！』

炎の熱と、痛みを感じた。

しかしどこかに頭を打ち付けたせいか、
壁の崩れる音を残して、私の意識は途切れたの
だった。

───────

アイリス「Aさん！！」

Aが焰ビトの攻撃を受け、どこかに飛ばされてしまった。

桜備「探しに……なっ！？」

森羅「大隊長！」

俺もAを探しに行こうとするが、焰ビトが
立ち塞がり、さらに俺達を炎で包もうとした。

…何でだ…！！

火縄「…どうした、アーサー。」

「…何でだ……何であいつを、Aを助けに
行けないんだ…ッ！！」

自分でも分からない“何かの感情”が心を巡る。

焰ビトは炎に苦しんでいる。

それは分かっているのに……

……分かっているのに、Aを助けたい。

するとそんな感情が伝わったのか、大隊長が
告げた。

桜備「…よし！アーサーはAの救出に
向かえ！ここは俺達で何とかする！」

茉希「私も、何とか操作してみます！
だからAのところへ行って、アーサー！」

焰ビトがもう一度向かってくる。

しかし、茉希が炎を弱めて道を作ってくれた。

火縄「行け！」

「…あぁ！鎮魂は頼んだ！」

俺はそう叫んで、Aが飛ばされた方向へ
走り出した。

あいつは第二世代だから、炎に焼かれてはいないだろうが…。

どこにいるんだ…！！

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