__異常事態 ページ28
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いつも変な笑いをしてる俺には分かる。
シスターのあの笑いはひきつってた。
第５の連中と何かあったのか…？
２段ベッドの下を覗き込み、アーサーに尋ねた。
「なァアーサー！
シスターに何かあったか知らないか？」
アーサー「何？姫君が俺を騎士団長に任命！？」
「……お前のその寝るときの格好、バカみてェ
だな。」
アーサー「……」
バカの問答には付き合ってられない、そう思ったので、胸の前で布団を掴んで寝ているアーサーの寝相に言及することにした。
アーサー「なんだ？姫君に何かあったのか？」
「シスターを“姫君”言うのやめろよ。
Aだって居るだろ……あいつは“姫”じゃねェのかよ？」
アーサー「…A…。
何で、俺はあいつを“姫”と呼ばないんだ…？」
「いや俺に聞かれても知らねェよ…。」
だが、こいつがこんなに考え込むなんて珍しいとも思った。
「そう言えばお前、よくAのピアノを聴きにいってるよな。何かあんのか？」
アーサー「…ふッ、俺は騎士王だからな。」
「……は？」
急に何の話かと思っていると、アーサーが更に続けた。
アーサー「俺がAを守りたいのは、騎士王
だからだ！騎士は人々を守るものだからな。」
…またバカ騎士が始まった…。
そう思いはしたが、俺はある言葉を聞き逃さ
なかった。
“Aを守りたい”。
お前、それって……！
「…あ、大体茉希さんは“姫君”じゃなくていいのかよ？」
アーサー「あの人はメスオウガ……」
茉希「森羅！アーサー！」
「うわッ！！！」
急に部屋の扉が開き、茉希さんが入ってきた。
驚いた弾みでベッドから落ちてしまう。
茉希「……ん？」
これには、流石のアーサーも驚いている。
さっきの会話、聞かれてないよな…？
「ど、どうしたんすか？いきなり…」
茉希「二人とも、シスターがどこに行ったか
知らない？」
「……え？」
まさか、シスター……！！
アーサー「Aに聞けばいいんじゃないか？
あいつ、気配を察知出来るんだろう？」
茉希「そうね…Aに聞いてみましょう！」
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作者名：九陽 | 作成日時：2020年9月21日 9時
