__第８の炎 ページ24
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プリンセス「それに、新設の第８にはまだ化学班もいないと聞く。せっかくの検体だ……。
第５が持ち帰り調査した方が、人体発火の謎を
突き止めるための一歩になるだろう？」
第８を見下したような発言がずっと続くが、
桜備大隊長は冷静に尋ねた。
桜備「…調査結果は、我々にも共有して下さるん
ですよね？」
プリンセス「もちろんだともッ！」
プリンセス火華さんの今日一番の笑顔は、とても信用できるものではなかった。
苦手なタイプだ……
桜備「行くぞ。後は第５に任せる。」
森羅「しかし…」
『大隊長…！』
言いたい事は山程あったが、桜備大隊長が帰ると言うのならば仕方ない。
そう諦めて帰ろうとするが……
トオル「だっせェー。」
……はい？
トオル「第８の大隊長ってさァ、無能力のザコ
なんだろ？まじだっせェー。」
その言葉に、私達の溜まりに溜まった怒りが
遂に爆発した。
アーサー「なんだと貴様！！」
森羅「やんのかコラ！！あ！？」
『いい加減にしろ第５！！』
トオル「大ザコ長の部下がしゃしゃってんなよ
二等ザコが！」
アイリス「み、皆さん……。」
森羅「お前ぜってェぶっ飛ばしてやるからな！」
トオル「やってみろよザコ８の大ザコの部下
二等ザコのザコくーん！」
『あなただって新人でしょうが！！』
茉希「皆、落ち着いて…！」
第８の新人３人で宣戦布告するが、まだトオル
岸理はぐだぐだと挑発を続けていた。
トオル「ったくよー、何が第８だよ。
まじダサすぎ………ぐぇっ！！」
しかし何故か突然うめき声をあげ、地面に倒れるトオル岸理。
森羅・アーサー・A「……？？」
後ろを見ると、茉希さんが鼻歌混じりに
マッチボックスの前へと帰り、さらには中隊長とグーサインを交わしていた。
……茉希さん、流石です……。
だがプリンセス火華さんは痛くも痒くもない
らしく、余裕に詰め寄った。
プリンセス「桜備よ。一消防士があまり
しゃしゃり出て深みにはまると……火ではなく、
お前自身が消されるぞ？」
桜備「…なるほど。
俺を煙たがっている連中がいるわけか。
だが……第８の炎はそう簡単には消せんぞ！！」
……いつか第８はもっと強くなって、第５を
見返してやる…！
そして、人体自然発火の謎と特殊消防隊の闇を
露にしてみせる！！
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作者名：九陽 | 作成日時：2020年9月21日 9時
