__JOKER ページ13
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傷だらけの森羅の前には、長髪で身長の高い男が立っている。
？「チッ、ゆっくりしすぎたか…。
邪魔が来出した。」
アーサー「待たせたな、焰ビト役！」
『森羅、大丈夫！？その怪我は…。』
森羅「A、アーサー！
競技施設内に不審者が侵入！危害を加えられた
二名の隊員が負傷！外の隊長に伝えてくれ！」
『不審者！？』
アーサー「何！？」
私は森羅の言う通り、外へ報告に出ようとする。
しかし、
アーサー「ふッ、嘘をつくな。」
森羅「……は？」
何故かアーサーは剣を構え、その不審者に
向かっていったのだ。
アーサー「勝つのは俺だ！俺が捕まえる！」
森羅・A「あああああああ！！！
バカ騎士ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！！！」
何で分かんないかなアーサー！！！
？「その剣を振り回して、どう俺を捕まえよう
って言うんだ？」
しかし相手は、余裕でアーサーの剣劇をかわす。
環「私を忘れるんじゃねェ！！」
環も応戦し、炎の尻尾で相手を拘束する。
『環すごい！』
しかし環の周りは灰のようなものに包まれ、
その上灰が爆発したのだった。
森羅「危ねェ！！」
爆発に巻き込まれる直前、森羅が環を灰から
遠ざけ、事なきを得た。
環「新人大会でここまでするの…！？」
私も何とか応戦しようするが、隣を見て思わず
思考停止する。
アーサー「……？？」
私より状況が飲み込めていない風のアーサーが
ぽかんとした顔をしていたのだ。
『アーサー！呆けてる場合じゃないよ！？』
森羅「だから言ってんだろ！競技は中止だ！」
長髪の男は、今度は更に大量の灰を巻いて森羅にこう言った。
？「森羅……お前がヒーローにこだわるなら、
ここにいる連中を一人残らず助けてみせろ……」
森羅「！？ 何なんだよ…！！」
？「じゃあな悪魔。
お前がその気ならこの“ジョーカー”の仲間に
入れてやる。上手くやれよ……」
“ジョーカー”と名乗るその男はそう言い、煙草の煙で「Ｂｙｅ」と書き残して消えた。
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作者名：九陽 | 作成日時：2020年9月21日 9時
