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家が黒い理由 ページ18

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ジトジトとした樹海の奥に家が建っていたとしたら、あなたはどんな家を想像するだろうか。

古い作りの西洋式の洋館?はたまたおとぎ話出てくるような赤い屋根の小さな家?それとも歴史を感じさせる日本式家屋だろうか?

まあ。実際に樹海にぽつりと住んでいる私が断言するとしたら、黒い家である。小さな一軒家ではあるのだが、見た目は驚くほど真っ黒。ガラス窓でさえ、何かを塗りたくったように真っ黒なものだから、本当に影がと錯覚するくらいには黒い。

そんな私は朝に日が昇ってから家に帰る。大体午前の10時くらいだろうか。重い荷物を引きずりながら運転してきた車から降りる。そうして黒い鍵を突っ込んで回した。家の中も相変わらず真っ暗で、荷物を玄関に置いてから、鍵を閉めてマッチを取り出す。

玄関口に帰ったらすぐに付けれるようにとランプを置いて置いた。空を切る音と共に赤い炎が舞う。静かに蝋燭の芯に置いてやれば、素直に飛び移り、室内を明るく照らした。

唯一の光源とも言えるソレで内側も真っ黒な家の中を荷物を引きずって歩く。ついたのはまたまた真っ黒な風呂場。ここは電気など通ってないらしく、天井にはランプとは比べ物にならないほど明るい発光ダイオードが埋め込まれたランタンが久しく見てない日光か新星のように輝いている。尚、目に毒だ。

しかしこの場だけは仕事上、いや。趣味に分類されるのだろうか。兎にも角にも明るくなくてはならないので仕方がないのだ。そうして荷物の包装を破き、やっとありつけるご飯に胸が高鳴った。壁に立てかけた整備された道具の数々の中から、一際大きな刃物を取り出した。粗方はコレで小さくすることができる。そうして部位ごとに分けて肉を削ぐ。食べるときにまで骨があったら敵わない。作業着だから飛び散る血しぶきなんて気にする必要はないし、あとで洗濯もする。勿論、鍋を火にかけながらになるとは思うが。折角だし、今日は尻や腿の辺りを煮込んでシチューにしよう。

さあ。これじゃあ、夕ご飯になってしまうが、仕方ない。今日はご馳走なんだ。びちゃびちゃと血飛沫をつけた殺人鬼は血糊を踏みしめ、人肉の入った鍋を抱えながら、火を起こしにかまどに向かった。

鵯のさえずり→←死願の果てまで。


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(´・ω・`)Love(プロフ) - 鵯さん» リクエスト消化してくださりありがとうございます!流石鵯さま、期待以上のお話が読めて嬉しい限りです。良ければまたリクエストさせてくださいね。ありがとうございました! (2017年12月29日 19時) (レス) id: e516045fa3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - (´・ω・`)Loveさん» 大丈夫ですよ。ありがとうございます。気長にお待ちくださいませ。 (2017年12月28日 21時) (レス) id: 10532b6a12 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`)Love(プロフ) - 鵯のさえずりというページは消されたみたいですけど、リクエストってまだ受け付けてますか?もし大丈夫でしたら飴の出てくるほのぼのとしたお話が読みたいです!……こ、こういうリクエストも平気ですか? (2017年12月28日 10時) (レス) id: e516045fa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年12月20日 18時

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