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薬研藤四郎 ページ3
「大将、愛してる」
Aに向かって機械のように繰り返し言っているのは薬研藤四郎。彼がそういう度Aは
「う、うん。ありがとう」
と、ぎこちない笑みを返す。
最初の頃は、彼も可愛いことを言うのだなと思っていたが、今はその笑みの中に恐怖すら覚える。
すると、突然その笑みが消えた。
「俺っちはこんなに大将のことが好きなのに、大将はこっちを向いてくれないのか？」
「そんなことないよ。みんなのこと、平等に大切に思ってるよ？」
彼は今にも掴みかからんばかりの形相で言った。
「それが嫌なんだよ！大将は優しいから、皆平等、みんな大切…。…俺っちが大将の"特別”でいたいんだよ……」
そう言うと、彼は今まで見せたことの無い、"男の顔”になった。
「隠しちまえば…大将は俺のことしか、考えられなくなるよなぁ…？」
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作者名：ホタルイシ | 作成日時：2018年10月10日 18時
