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乱藤四郎 ページ1
この本丸は、いわゆる"乗っ取り”に遭っている。
「あるじさーん!いる?」
審神者部屋の襖越しに聞こえたのは、乱藤四郎の声だった。
「どうしたの?」
Aが襖を開けると、彼女ーいや、彼は抱きついてきた。
「ボク、ここにいるの嫌だなー」
彼は顔をあげると笑顔でそう言う。
「どうして?」
「だって、みんなあるじさんのこと忘れちゃってるみたいに話さないんだもん」
彼はそう言うと手を離し、うつむいた。Aはしゃがみこみ、彼と目線を合わせて言った。
「ごめんね。私がしっかりしてれば、こんなことには……」
Aは涙をこぼさないように必死だった。しかし、彼は明るい声で言う。
「だーかーら!ボクが連れて行ってあげる!ボクらを傷つけるものなんて何も無いよ!いいでしょ?」
Aは、今は自分のものでは無くなってしまったかのような本丸を見つめ呟いた。
「そっか…この際、それでも…」
それを聞くと、彼はとびきりの笑顔になった。
「じゃあ行こっ!ボクにしっかりつかまっててね!」
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作者名:ホタルイシ | 作成日時:2018年10月10日 18時