#コンパス1st Anniversary＊°.ルチアーノ ページ32
「…騒がしいな」
「あ、ルチアーノさん」
「ん、Aか。おはよう」
「おはよ」
ふああ〜と大きく口を開けて欠伸をしてから伸びをする彼女。
「んーやぁ、みんな元気だねー」
「お前も十分若いだろう」
「年だけだよ」
苦笑してる彼女の少しはねた髪を整えるためにそっと手で触れると、んも〜なに〜？と手をすり抜けられてしまった。
「反抗期か？」
「娘じゃないから」
「おふたりさーん！いつまでそうしてるつもりだ〜？」
「あー、ごめんねアタリ。今行く〜」
「今日は何か特別な日だったか？」
「えっ、ルチアーノさん忘れたの？この世界ができて１年だよ？」
まさかボケた…？と驚く彼女の頬を引っ張ってやる。
ボケてない、まだボケてない…はずだ。
「失礼な奴め」
「ごめんなひゃい…」
「…ここにきて、１年か」
「んー…はやいよね」
痛かった…と頬を撫でつつ返事をする彼女。
桃色の頬をいつもより赤く染まっていた。
「お前は１年たっても変わらないな」
「みんな変わってないよ。これからも変わらない」
「…それもそうか」
重くて冷たい棺に触れた。
そう、変わらない。変われないのだ。
ここは現実(ﾘｱﾙ)とは違うのだから。
姿も性格も関係も何も変われやしないのだ。
その条件を飲んで、みんなここにいる。
自らの意思なのだ。
「…あっちにいた頃はさ、なにか絶対に変化があって、それがすごく嫌だったんだ。変わるのが、変わられるのが…怖かった」
でもね、と続ける彼女
「変わらないと変わらないで、ちょっとだけ寂しいよ」
「…ああ、本当だな」
変われないと本当に寂しい、悲しい、辛い。
ずっとあいつを引きずるから。
愛したあいつをまだ捨てられない。
束縛みたいな、そんな感情があるから。
私は、あいつから離れられない。
ずっと、ずっと…
それは望んでいたはずのことなのに
なんで、悲しいのだろうか
「…あ、みんな待たせてたんだった。ルチアーノさん行こう」
「…ああ」
そっと彼女の頭を撫でてやると、今度は嫌がらずに受け入れてくれた。
まるで甘える子供みたいに。
君が私たちの娘だったなら、なんて
おこがましすぎるな
#コンパス1st Anniversary＊°.マルコス'55→←#コンパス1st Anniversary＊°.十文字アタリ
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_Kanon_ - すみません、ギルド加入よろしいでしょうか？結構前みたいですが入りたくて.......一応S1です。 (2019年10月20日 20時) (
レス) id: 79b232c133 (このIDを非表示/違反報告)
碧夢(プロフ) - めのうさ。さん» お返事ありがとうございます！勿体無いだなんて…！本当に思ったことだったので！(^O^)こちらこそ、めのうさ。さんに読んでいただけているなんて恐縮です…！ありがとうございます！お互い頑張りましょう……！ (2018年1月6日 3時) (レス) id: 0cb86b5809 (このIDを非表示/違反報告)
めのうさ。(プロフ) - チビ猫さん» ありがとうございます！チビ猫さんにはたくさんコメントをいただいて支えられた場面がいくつもありました…！とても嬉しかったです！新作も頑張らせていただきます…！ (2018年1月5日 18時) (レス) id: 4feba7dbf8 (このIDを非表示/違反報告)
めのうさ。(プロフ) - 碧夢さん» そこまで言ってくださると、私も書いてきてよかったな…と思えます！私にはもったいない言葉の数々ですが、そう言ってもらえると心から嬉しいです…！読んでいただきありがとうございます！余談ですが、私も碧夢さんの作品読んでます！これからも頑張ってくださいね！ (2018年1月5日 18時) (レス) id: 4feba7dbf8 (このIDを非表示/違反報告)
めのうさ。(プロフ) - heartさん» こちらこそリクエストありがとうございました！勝手に落ちの話にしてしまい申し訳なかったです…。そう言ってもらえたら嬉しいです！ (2018年1月5日 18時) (レス) id: 4feba7dbf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めのうさ。 | 作成日時：2017年10月8日 20時
