一通のお便りが届きました。【zm】 (ページ10)

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お手紙7:視線にはご注意ページ10

zm視点

郵便屋の家？から出てからずっと黄泉は黙っている。ここで行かなきゃ男やねえ。

zm「なっ、なあ黄泉。」『えっ、ええなに？』

zm「質問があんやけど、さっきの人は誰や？あと外の世界って閉じ込められてたんか？」

黄泉は少し困ったような顔をしたけど、答えてくれた。

『さっきの人は兄さん、私が郵便屋をし続ける為に手伝いをずっとしてくれてる方なの。二つ目は、、、そうね、実は私人間だった頃の記憶が無いの。』

人間”だった”？つまりそれは

『わかっていると思うけど、元々郵便屋になる前は人間だったの、力も使えない無力な、、、ね。だけど、忘れたから辛くもないの。』

悲しそうに、切なそうに言う。だけどすぐ笑顔になる。

『だから、外の世界はどんな物かもずっと知らなかったの私の世界は兄さんだけだったから。こんなに関わったのはゾムが初めてなの。そして外の世界も知りたくなってしまったの。皆にはこの世界がどのように見えているのかも。』

zm「でもこれからの生活はどうすんねん。黄泉はその、、、、人間やないから戸籍とかもないんやろ。どうやって暮らすん？」

答えは聞こえない。

『ほら、ゾムの家に着いたよ。親御さんはまだ帰ってないし今のうちだよ。』

真っ暗な夜の中青い瞳が煌めいた。

『本当は言っちゃダメなんだけど、郵便屋はね手紙を届けたら、受取人から郵便屋の記憶をある程度抜き取らなきゃいけないの。都市伝説として受け継がれていくために、記憶を抜き取らなきゃ郵便屋としての契約違反にも最悪の場合なってしまう。だから兄さんもあんなに怒ってたんだと思う。だから嫌いにならないでね。あれでも私の事を心配してくれてるの。』

、、、、、あいつの事そんなに大事に思ってんやな。
まだ俺は黄泉の事を全く知らないんだな。このまま夜に溶けそうな黄泉に向かって言う。

zm「またな黄泉！」

黄泉は驚きながらも『うん！またねゾム。』

満面の笑みで返事をくれた。

嬉しくて気が緩んでいたのだろう。誰かから見られてんのにもきずけんかった。

?「あれは、、、、A？」

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番外編
zm「そおいやなんで俺の親がまだ帰ってきとらんの知ってたの？いつもだったらおんのに。」

『ああ、それは途中で帰ってきたら結構厄介なことになるから、ちょっと力を使って帰るのを遅らせたのだよ。』

zm「、、、、、、便利なもんやな郵便屋は、、、。」

ついに名前が出せました！