お便り14:嘘つき者 ページ41
《あー、やっぱり思い出してなかったか。.…油断して本音出ちゃったな。》
口元から血液がポタポタと落ちてゆく。
《もう力が使えないじゃん。最後まで私の邪魔をするんだねお兄ちゃん。そんな所も嫌いじゃなかったけど…》
……死に場所でも探しに行こう。これ以上皆に迷惑をかけれないや。
(ソヨソヨ)
風にそよがれてお兄ちゃんの顔が隠れている。
《最後ぐらいは笑顔で終わらせたかったのにな… 早くここから離れよう.》
私は歩き出した。
『もしも………来…世なんてものが…あるなら..またもう一度..皆..に………会いたいな……そんなことないのは….知ってるけどなあ……』
(パタっ)
その声は誰にも届かずに消えていった
ni視点
《なんでこいつらは邪魔をするんだ。残された時間はもうないのに!!》
「なんで邪魔をするだ!!そんな事をしてなら…もう」
tn「すみませんね手伝い屋。…本当は分かってたんです。学校で初めて会ってからもうAは消える事を…それでも抵抗はしたかったけど本人がそう望んだんでね。あなたに手出しはさせません。」
「どいつもこいつも..はー、もういいわ。お前らも知ってるだろ手伝い屋の力を…。」
rb「まさか!みんな逃げ((｢「時よ止まれ、クロックワーカー。」｣
その場に居たみんなの時が止まった、情報屋も通達屋も記憶屋達も…。
「手伝い屋は…少しだけだか他の○○屋の力を使える。まあ代わりに少しだけしか使えないし、凄く力を使うから疲れる。…それだから手伝い屋と呼ばれるんだ。…もう聞こえてないか。急いで黄泉のところにいかないと…。｣
走り出した。足は壊れかけている。
ごめん黄泉ずっと素直に慣れなかったんだ。”初めの時から”
自分とは違い澄み渡った翠色の瞳。柔らかい髪の毛。
自分なんかが触ったら汚れてしまいそうで、そんなんだから先代に何度も自分が嫌われているんじゃと聞いていたな…。
だけど”一回目”の時のように失敗しなければ、今度こそ黄泉が生きられたら素直になろうと決めたんだ。
だけど見つかった黄泉は…消える寸前だった。
「おいしっかりしろ黄泉！待ってろ今から助けるから」
『いいよ、兄さん…もう私の為に苦しまないで。』
「なんで…なんでお前はいつも自分を犠牲にするんだよお。”また”俺を一人にするんだろう。辞めてくれよ…｣
『…兄さん頼みがあるの。残っている微かな力で郵便屋を続けて欲しいの…私の記憶や想いを使って。』
その言葉は俺を絶望に落とした
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作者名：ケロ吉 | 作成日時：2020年8月4日 15時
