お手紙22:不吉な予感。 ページ31
ni視点
rb「……本人がそれを望むまでは手を出さないことにしたんや。俺よりも辛い顔しとんのに否定なんて出来ひんかった…。俺が覚えてんのはここまでや、何か言う事があんやないの手伝い屋、お前春先に皆からAの記憶を奪ったやろ。俺らもAが突然消えてからは皆で探しとったけどある日突然皆忘れたように接してきた。A本人もわいらの事を忘れとるようやし、本人がが覚えてないなんて例外やからな。なぜ奪ったんや。」
「お前らの知ってる通り郵便屋は記憶や想いを代償に力が使えるんだ…けど黄泉は優しすぎた。お客さんから取れなかったんだ。記憶や想いを……。しかも黄泉は仮の郵便屋だ。先代も自己犠牲で仕事を行っていたが黄泉は違う。”仮”だから壊れるまでそんなに時間はかからなかった。しかもお前らの探している姿を見ては泣いていたからな、『ごめんなさい、ごめんなさい、』まるで懺悔をする様に毎日繰り返していた。だが先に命の方がつきそうだった。だから無理矢理黄泉に自分の記憶を使わせた、思い出しても辛くなるだけだからお前らの記憶も奪った。情報屋も通達屋もまだ完全には思い出してないだろ。二人には記憶を戻してもいいけど鳥井…お前は無理だ。」
zm「なんでや！俺やって思い出したいのに……。」
｢……ごめんな。それを言ってしまったらきっとお前は絶望してしまい均等が崩れてしまう。」
tn「あの、突然なんですが黄泉の時の姿は誰の姿を借りたんですか、俺の記憶と姿が違うから気になって。」
「ああ、あの姿は先代の奥さんの姿だ。」
zm.tn.rb「え、えーーー!!!!!!」
ni「うるさい、黄泉が起きるだろう。」
zm.tn.rb「ス、すみません。」
「はー、こんなことになるなんてな。」
俺はこいつらに心を開いてはいけない。それは俺がした”罪”だから。
「はいはい、もう話すことはない。帰ってもらおうか、長居されても困るからな…あ、一応黄泉は預からせてもらう。いつ組織から刺客が来てもおかしくはないからな。」
きっと黄泉に残された時間は少ない。なるべく早く思い出してもらわないと…。
zm「なあ、兄さんってなんで黄泉の事を名前で呼ばへんの。今なら聞いてないと思うし。」
「…唯一、彼女が郵便屋になってから初めてあげた物だからな、その名前で呼びたいんだよ。」
悪いけど俺は黄泉の事を本名で呼ぶことはないだろうな。そうだ、少し様子を見に行こう。
ni｢嘘だろ………
黄泉が消えた。」
お便り7:痛みの正体は？…→←お手紙21:幸せには犠牲は付き物。
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作者名：ケロ吉 | 作成日時：2020年8月4日 15時
