お手紙16:訪れる不吉な足音 ページ22
zm視点
《ねえ……ぞ……おき……な…で……ばか……》
誰やあの子は…俺の……。
「おい、おい」《あ…が………。》綺麗な瞳だなあ。
先生「起きろ！鳥井 希!!」
(はっ)
先生「俺の授業で居眠りとはいい度胸してんな。」
「いやあ、ちゃうじゃないっすか先生。別に先生の授業に退屈してた訳じゃないっすよ。」
(どっ!!) 笑いが溢れた。
先生「そうかそうか……鳥井、放課後居残りな。みっちりと楽しい授業をしてやる。」
「堪忍してくれや先生!!俺は勉強苦手やねん。」
先生「おう、少なからず先生だからな。生徒の性格等は良く知ってるよ。嫌がらせだと思ってくれ。」
『クスクスっ』
黄泉も笑っとるやん。帰ったら覚えておけ。
rb「はえー、災難やなゾムなんで寝てん？あの鬼先生の前で寝るとか度胸ありすぎやろ。」
「そんなん言われても…なんでやろう。”綺麗な緑色の瞳”をした女の子が何か伝えたそうにしてたんやな、夢の中やけど。」
何故か懐かしいような気がしたけどな、まあロボロに言ってもしゃあねえか。
rb「そんな知り合いおったけな？俺の記憶にはないで。」
「ロボロが知らんかったら違うんかあ、ただの気の所為やな。」
今思えばそん時の俺はあまりにも周りを見ていなかった。気づいてたら何かが変わっていたかもしれない。そう後悔してももう遅いのだ運命は変わらないのだから。
rb「まあ居残り頑張ようや。一緒に受けたるから。｣
なんや、ロボロが優しいなんて。明日は槍が降ってくるな。
rb「なんか腹立つ顔しとんなあ、覚えとけよお……。まあ”頑張ろうな”。｣
rb視点
もしかして”思い出しかけとる？”それならこっちの都合もええけど……。
窓側に二人かあ、朝から居たんかな。あん時は勝手にやったのに都合が悪くなったら”消すんか”
やっぱりこの業界は腐っとんなあ、あいつらもあっち側らしいし……。味方は二人のみ。相手は未知数の”力”を持っている。いくら情報屋でもトップの情報は知らんしキツすぎるやろ。今日来てんのは雑魚やから”彼奴”が守ってくれるやろうけど……明日はどうなんかはわからん。黄泉は自分の力があんけどゾムは一般人やそれを狙ってくるやろ。なるべき一人にしちゃあ駄目やな。
ゾムが思い出してくれんのが1番ええけど無理矢理やれば壊れてしまう。それだけは避けなきゃいかん。
zm「どうしたん？ロボロ。」
「なんでもないで、ほら授業受けようや。」
ごめんなあゾム、俺を許すなよ。
”恨んでくれや”
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作者名：ケロ吉 | 作成日時：2020年8月4日 15時
