#36 ページ37
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Takahiro side
だから、大丈夫やって安心してた。
望には渡さへん。
そう思ってたのに。
でも、やっぱり。
「……………何しとん」
望とAは浮気しとった。
望は、「______�陲舛磴鵝帖廚辰堂兇量樵阿鰔譴い拭�
辛そうな顔の望。
そんな表情を見てたら怒りなんか通り過ぎて虚しくなって。
「じゃあ、望。また明日」
そうやって言うしか無かった。
帰り道、Aは泣いとった。
何も聞けへんかった。
何で、とか沢山あるけど。
俺がAを寂しくさせて
照史と望が協力してくれて仲直りしても結局は
Aの心の隙間には入ることが出来んくなってた。
そんな事
多分ずっと前から気付いてた。
気付かんフリして濁して。
_____________ほんまは、もう、分かってた。
「……………A」
「………ごめん………なさい、…………」
ただAは、ずっと泣いてた。
怒ってるって思ってるやろなぁ…。
「………望。……ええ子やろ？」
ゆっくりとAは頷く。
「……………もう俺のこと嫌やろ？」
「………そんなことっ……！！」
Aは、必死に否定した。
もちろん。
本心でこんな事、思ってへん。
「A、こっち向いて欲しい」
Aをこっちに向かせて、腫れた瞼と目を合わせる。
「……お願い、聞いてくれへん？」
「………な、に……？」
「絶対、守るって約束して欲しい」
「…………………分かっ……た………」
心臓の音しか聞こえない。
もっと早く
Aと出逢っとけばこんな事にならんかったんかなあ…。
「"別れてほしい"って言うて」
Aは、「………崇……裕く………、それは……崇裕くん………が言うの……」と嗚咽交じりに言った。
「お願い」
「………悪い…のは……私だから………」
断り続けるA。
そっと手を握ってもっかい言った。
「…言うて」
この空間に不似合いな風が頬を撫でた。
優しくて柔らかい。
Aに似とる。
「…………崇裕……くん………別れて………」
Aがほんまに、どう思ってるのかは分からんかった。
けど。
もう俺から離してあげようって思って
俺はAから手を離した。
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作者名：ふぇありー | 作成日時：2017年10月7日 20時
