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#22 ページ23
気付けばもう閉園の時間帯になっていた。
お昼はパーク内のでっかいハンバーガー食べて
定番のジェットコースター乗ってアホみたいに叫んで
他愛のない話をしながら歩いたり。
ただただ幸せやった。
「のんちゃん」
Aがピタリと足を止めたのは夜行観覧車の前やった。
「最後に乗ってもいい？」っておねだりする子供みたいに言う。
もちろん「ええよ」って返してゴンドラに乗り込んだ。
「A」
「んー？」
ゆっくりと上昇していく窓にへばりついてるAを呼んでこっちを向かせる。
ポケットからAがジュース買いに行っとる間に購入しておいたモノを渡した。
「やるわ」
「え？」
Aは驚きながら包みを開ける。
中身は
「ウサギだ〜」
ピンクのウサギのマスコット。
あの適当に話しかけた好きな色の話が役に立ったわ(笑)
「嬉しい！ありがとう！」って子供みたいにはしゃぐA。
また熱くなって、少し苦しい。
「なあ知っとる？」
「何が？」
「ピンクって俺のメンバーカラーなんやで(笑)」
「え、そうなの！？」
ただAは「あははっ」と笑った。
別にAにはアイドルとしての俺を知ってもらわんでもええ。
Aの事を好きな俺を
ただ一途に見て欲しかった。
ほんまにそれだけ。
それだけやった。
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作者名：ふぇありー | 作成日時：2017年10月7日 20時
