^ N o . 0 × N o . 1 ページ26
あ
りうらくんside
ないこ 「 じゃありうらは1番な 」
りうら 「 うん。りうら1番が相応しい男になれるように頑張るよ。」
1番 という大きな数字を背負ったあの日からずっとずっと隣にはDiceNo.0のこうらちゃん ... いや 、Aちゃんがいた。
立ち位置もナンバーも隣のAちゃんとは「姉弟みたいだね」って言われることが多くて実際それがしんどいこともある。
だってりうらは 、好きなんだもん 、
伝える気はサラサラないけど「りうちゃん」って来てくれる度にAちゃんが僕を見る目に恋愛感情なんて一切見えなくて気持ちが溢れそうになる
そんなりうらが受験期で切羽詰まってて1度だけAちゃんに八つ当たりしてしまった時があった
「りうちゃ〜ん ！ この振りやねんけどさもう少しこうした方が綺麗に見える気するねんけど 、 」
ただ純粋にアドバイスをくれただけだったのに、どこかで焦ってたりうらは
りうら「こうら姉うるさい。りうらはりうらなりに頑張ってんだから口出さないで。りうらにはりうらのやり方があるの 」
なんて言っちゃって ... 言ってから押し寄せる後悔で我に返った。
「 そっか 、ごめんな。お節介よな。ほんまごめん。 」そう言ってぎこちなく笑うAちゃんはそのままスタジオから出ていった
その後ろ姿を見つめるしかなくてその場に立ちすくんでいれば誰かに肩を叩かれる
初兎「 どしたん ？ りうららしくないやん 」
振り返ればAちゃんの高校時代の同級生でもありメンバーでもあり現ライバルの初兎ちゃん。
りうら「 りうららしいってなに 」
初兎 「 んー。いつもは「こうら姉ありがと！やってみる！」って素直に受け入れるやん ？
なんか今日は焦ってる感じ 」
お兄ちゃんのように全てをわかってるような目で優しく諭すから何も言い返せなくて床に目線を落とす
初兎 「 大丈夫。あいつも分かっとるよ。分かった上でりうらが気まずくならへんように出てったんやと思う 」
この時改めて初兎ちゃんには勝てないなって実感したっけ。
りうら 「 りうら謝ってくる 」
行ってらっしゃい と優しく背中を押してくれた初兎ちゃんにお礼を言いスタジオを飛び出した
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作者名：おたくてゃん | 作成日時：2022年12月14日 22時
