# 初 兎 妹 の 日 常 ページ10
あ
「 んん ... 」
今日もうるさいアラームの音で目が覚める
手探りで時計を探しだしてそのまま手探りで止めるのが日課な私は傍から見たら ズボラ女子 の部類やと思う
布団から目元だけ出してゆっくり目を開ければカーテンの隙間からうざったいくらいに眩しい陽の光が入ってきていてまた今日も朝が来たことを知らせる
「 ... さぶ 、 」
仕方なく体を起こしてベッドから出る
クローゼットを開けて山ずみになった洋服たちから一日を共に過ごす相棒を選ぶ。こう見えてもA型なはずやねんけど。
選ばれたのは花柄のロングワンピースとミニ丈の白のニットカーディガン。
寒さに凍えながら着替えてメイクポーチとヘアアイロンを手にようやく部屋を出るとそのまま向かう先はリビング
「 ... さむ、おはよ 、 」
母 「 おはよう。寒そうやね。(笑) 」
" ストーブの前で温まり " なんて言葉を有難く受け止めさせて頂き今から当分は私専用のストーブ
ダイニングキッチンの向こうではお母さんがご飯を作ってくれている
お兄ちゃんは実家を出て東京で一人暮らしをしている為基本この家には私とお母さんとお父さん、愛犬2匹だけ。
でもお父さんも帰りが遅く朝が早いから週に１回会えればいい方で実質私とお母さんの二人と愛犬だけな我が家。
それでも寂しくないのはお母さんが友達みたいに接してくれて一緒におやつ食べたり恋バナしたりと良好な関係だからやろうなぁ。
母 「 そういえば今日からお兄ちゃん帰ってくるって 〜 」
子供達大好きな両親やから息子が帰省してくるのが相当嬉しいらしい。
ギャルか 、とツッコミたくなるほどるんるんしていてそんなに楽しみなんだなと我が母親ながら微笑ましくなる
「 帰ってくるん珍しいな 」
うちのお兄ちゃんは特殊な仕事をしていて基本帰ってくる時間が取れない為家族に会うのはお兄ちゃんのLIVEで大阪に来る時くらい。
なにをしているのかはまた後々話すとして気づけば時計の針は家を出る1時間前をさしていた
「 やばいやばいやばいやばい ... ！！！！ 」
毎朝同じことの繰り返しなのに学ばないのが私なので今日も慌ただしくメイクをし髪の毛をセットして鞄を手に家を飛び出でる
後ろではわざわざ家から出てきてくれたお母さんが " 行ってらっしゃい " と手を振っていて角を曲がる寸前で振り返せばにこにこしながら家に入っていくから私も走る足を早めた
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作者名：おたくてゃん | 作成日時：2023年2月26日 14時
