Sister (ページ9)

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∟ ページ9

あ

「でもそんなん言うたら皆さんそうですよ？
見た目イカついあんちゃん達やのに中身しっかりしとるただの真面目集団やし」

悠佑「たしかに。それはそうやわ」

If 「今日は楽しんでってな」

「はい。ありがとうございます」

全力で楽しみます、とグーサインをしながら言えば笑われる

If 「ほんましょにだ羨ましいわぁ。こんなかわいい妹おって。」

「大袈裟です、(笑) 」

お兄ちゃんの人柄もあってか私にまで良くしてくれるメンバーさんやスタッフさん。

滅多に会うことはないけれど、会えばこうして話し掛けてくれて仲良くしてくれてどこまでもいい人らの集まりで人気な理由が分かる。

スタッフ「そろそろ準備お願いしま〜〜す」

ないこ「あ、はーい！」

初兎「ほんならそろそろ行くわ」

『頑張ってな』

『しょうちゃんもみんなも頑張ってな』

初兎「お母さんもおばあちゃんもありがとう。頑張るからちゃんと見とってな？」

私たちの応援に " ありがとうございます！ " " 頑張ります！ " とにこにこしながら控え室を出ていくお兄ちゃんやメンバーさんの背中を見送る

『 Aちゃんと赤い子お似合いやったなぁ』

「んぇ？おばあちゃん何言ってん、(笑) 」

『りうらくんやったらAのことも任せれるわ』

「お母さんまで何言っとんのよ」

なんてお母さん達の弄りを受けてれば " ご家族の皆さんもそろそろ ... " とスタッフさんに案内を受け関係者席とやらに移動する。

移動中もおばあちゃんはやっと見れる孫の晴れ姿にワクワクを隠しきれてなくてずっとにこにこしてる。かわええおばあちゃんやなぁほんま。(笑)

席に着けば開演時間の3分前とかで、徐々にペンライトの灯りがついていく。

『しょうも大きくなったんやなぁ』

お母さんが小さく呟く。

2年程前、お兄ちゃんが東京に上京するという話を両親に打ち明けたあの日が鮮明に蘇る。

お父さんは黙り、お母さんは泣きながら必死に引き止めて、お兄ちゃんはせっかく見つけた夢を叶えたいという気持ちと家族が大好きだからこその気持ちで1人葛藤してるような表情をしていて ... そんな中何も言えず何も出来なかった私。

｢誰になんと言われようと自分の夢を貫いて、叶えて、こんなにたくさんの人に愛される人になったお兄ちゃんはかっこいいよ｣

きっと何年経っても勝てないくらい、両親と同じくらい私にとっては尊敬する人やと思う。