女子が苦手な男子と男勝りな女子。【WT】 (ページ37)

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34話ページ37

辻side

午前の防衛任務が終わり、犬飼先輩と二宮さんとランク戦ブースに向かっている途中

加古｢あら？二宮くんじゃない｣

二宮さんが露骨に嫌そうな顔をする

犬飼｢あれ、加古さんランク戦するんですかー？珍しいですね！｣

加｢違うわよ、スカウトしに来たの｣

二宮｢人攫いの間違いだろ｣

加｢人聞き悪いこと言わないでくれる？｣

加古さんが以前玉狛の空閑を引き抜こうとした話だろうな…柿崎さんから聞いた太刀川さんが面白がって広めたらしく有名になってる

加古さんと距離を置いてランク戦ブースに向かう

二｢それで、誰を攫うつもりだ？｣

加｢何度も同じ事言わせないでくれるかしら
ほら、あの子よ｣

とモニターを指す

餅川○×○○×××○
高坂×○××○○○×

画面にはよく知る人が映っていた

『伝達系切断緊急脱出』

太刀川｢あぶね～～｣

と胸を撫で下ろす太刀川さんに続き、高坂がブースから出てくる

高坂｢ぬぁぁぁ！！おっしい！！！｣

風間｢最後焦ったな、攻めなければ勝っていたかもしれないぞ｣

太｢はっはっはっまだまだだな～お前も二刀流にしたらどうだ？｣

さっきとは裏腹に高坂を煽っている太刀川さん…ほんとあの人は……

高｢はぁ！？だーれが髭もじゃと同じ二刀流にするかよ！次はぜってー勝つ！！｣

太｢いつも同じ事言ってるじゃねーかw｣

高｢うるせー！孤月以外使っていいなら勝ってるし！｣

加｢お取り込み中失礼するわね
初めまして梨乃ちゃん、突然だけど、私の部隊に入らない？｣

高｢…お姉さんお綺麗ですね、お名前聞いてもいいですか？｣

犬飼｢うわぁ…梨乃態度変わりすぎでしょ｣

と隣で犬飼先輩が顔を歪める
相変わらず女性には優しいんだな

加｢私は加古望、A級6位加古隊の隊長よ
お綺麗だなんて嬉しいわ、二宮くんなんて一言もそんな言葉掛けてくれないよ｣

と、後ろを指さす
ん？と加古さんの後ろを覗く高坂と目が合った

高｢あ、辻！犬飼先輩も二宮さんも！｣

と笑顔で手を振ってくれる

風｢高坂もここ来てから随分経ったし、そろそろいいんじゃないか？｣

太｢部隊入るなら俺んとこ来いよ！｣

犬｢いやうちに来なよ
ね、二宮さん｣

二｢そうだな、高坂は戦力になる｣

加｢ちょっと、私が先よ｣

二｢順番は関係ないだろ｣

背中から加古さんに、両腕を二宮さんと太刀川さんに捕まれ身動きが取れない高坂に笑ってしまう

高｢ちょっと辻！笑ってないで助けてよ！！｣

ごめん高坂、今は無理