【ヒロアカ】神と天使と幼馴染と (ページ8)

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幼き頃の記憶ではページ8

轟side

あれは俺が8～9歳の頃だろうか。
あれは今でも忘れられない。だって“上から人が降ってきた”から。

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「(……もう嫌だな。)」

父との訓練が嫌で仕方なかった俺は少し庭で休んでいた。父の願望のためだけに動かされている俺はヒーローになりたいとは思ってはいたものの、その気持ちが薄れて来ていた頃だった。

「……」

考えるのも嫌になる。ぼーっと空を見ていた。風が心地いい。おっきい鳥が飛んでいる。

あれ？………なんか落としたぞ？ものすごいスピードで落ちてくる…

轟「！！！？？」

ﾄﾞｽﾝｯ
『…………いたい……』

アイテル「A、大丈夫か？…すまない。急に風が強くなって対処しきれなかった…」

ﾊﾟﾝﾊﾟﾝｯ
真っ白なワンピースについた砂埃をはたく少女。そして上からがっしりした人が綺麗に降り立つ。

轟「………あの、誰、ですか？」

『？あ、ごめんね。神ノ詩Aです。こっちはギリシャ神話の原初神、天空神のアイテル。……ここどこ？あとあなたも誰？』

ん？神様？とりあえず質問に答えるか。

轟「俺は轟焦凍。ここは、俺の家の庭。」

『……庭？』

轟「うん。」

『アイテル、やらかしちゃったな』

アイテル「やらかしちゃった割には嬉しそうだな」

？「そこで何をしている」

轟「！？」

『わ！ごめんなさい。空飛んでたら落ちちゃって……おっちゃん誰？』

エンデヴァー「俺はエンデヴァーだ。聞いたことないのか？」

『うんない』

即答。流石にびっくりした。父を知らない人を初めて見たから。

『おっちゃんの「エンデヴァーだ。」…エンデヴァーのおひげ、火なん？触ったら熱いん？体燃えてるで？』

エンデヴァー「………」

俺にはその時の父の顔は鬱陶しい、失せろ、みたいな顔をしていたように見えた。子供の、いやこの子の好奇心が父を苛立たせているのだろうか。

轟「おい、もうかえ」

帰ったほうがいい。と言おうとした時、

エンデヴァー「ところでそいつは誰だ？」

『神様ー。ギリシャ神話の神様のアイテル』

何も考えてない素直な言葉と口調。サラサラ流れるように出てくる。

エンデヴァー「そうか……お嬢ちゃん、名前は？」

『A、神ノ詩Aです』

エンデヴァー「ふむ。
……焦凍と戦ってくれるか？」

轟「？！」

『……アイテル、1回おやすみしていいよ。疲れたやろ？』

アイテル「戦うのか？」