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1時間目が始まろうとしているのに
ジョンウォンの姿が無い。
あれ....
今日ジョンウォン休みかな、?
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授業が終わってみんなが帰る頃、
窓の外は強く雨が降り続けていた。
『どうしたんだろう....』
先生「おっ。A。ジョンウォンと仲良いよな?」
『えっ?仲良いわけでは....』
先生「だよな!!これ頼めるか?課題届けてやってくれ。」
住所のメモと共にどっさりと課題を渡された。
仲良しに....見えるのかな?
少し嬉しくなって自然と笑みがこぼれる。
気分が良くてスキップ気味で歩いているうちに
ジョンウォンの家に近いところまで来た。
その時.....
バリーン!!!!!!!
その大きなガラスが割れる音と共に
誰かが横を走り抜けていく
『ジョンウォン.....?』
私は考える間も無く足が動いていた。
必死に追いかけるが、相手の足はとても速く
距離が開いていく。
それでも必死に後を追って走り続けていると
海岸に着いた。
辺りは暗くなってきていて
人の気配はゼロだった
その中、浜辺から誰かの声が聞こえてきた
「うっ......なんで......母さん.....」
近づけば、
膝をついて泣き崩れるジョンウォンの姿があった。
『ジョンウォン....?』
ジョンウォンはばっと後ろを振り向き
驚いたように目を見開いていた
その時、顔は傷だらけで
私はいつの間にか
ジョンウォンを強く抱きしめていた
体が勝手に動いていたらしい。
『大丈夫だから.....大丈夫....』
JW「うっ......」
その姿は
両親を亡くした時の自分と重なった。
ジョンウォンは、
親から虐待を受けていた事
それによって母親はすでに亡くなっていた事
起きた事全て
話してくれた。
『気づいてあげられなくてごめん....』
苦しんでいたジョンウォンを思うと
涙が溢れて出てくる
JW「おい....お前が泣くのか?」
そう言って頬に手を添えると
頬を伝う涙を拭いた
『ごめんねぇ.....』
JW「おいおい....」
そしてもう一度、
ぎゅっと強く私を抱き締めた
JW「ありがとう....」
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作者名:桃 | 作成日時:2023年5月17日 2時